開発中の薬剤「DS-7300」、再発・進行性固形がんに対する治験で投与開始

文:がん+編集部

 開発中の薬剤「DS-7300」について、再発・進行性の固形がんを対象とする第1および第2相臨床試験で、最初の患者さんへの投与が開始されました。

固形がんの細胞膜に過剰発現するB7-H3を標的とした抗体薬物複合体

 第一三共は10月31日、頭頸部がん、食道がん、非小細胞肺がんなどの再発・進行性の固形がん患者さんに対する、B7-H3を標的とした抗体薬物複合体「DS-7300」の臨床試験で、最初の患者さんへの投与を開始したことを発表しました。

 本試験は、2つのパートに分かれています。パート1は、約40人の患者さんにDS-7300の投与量を段階的に増やしながら安全性と忍容性を評価し、最大耐用量と推奨用量を決定します。パート2では、約120人の患者さんに対して推奨用量での安全性と忍容性の評価と共に、客観的奏効率、奏効期間、無増悪生存期間、全生存期間を含む有効性を評価します。

 DS-7300は、がん細胞膜上に発現するタンパク質の1種「B7-H3」を標的とした抗体薬物複合体。抗B7-H3抗体に、新規のトポイソメラーゼⅠ阻害薬を結合させ、がん細胞内に直接届くように設計されています。B7-H3は、肺がん、頭頸部がん、食道がん、前立腺がん、子宮内膜がん、乳がんなどさまざまながん種において過剰発現しており、がんの進行や予後の悪化に関係しているといわれています。

 同社はこの発表に際し、「DS-7300は、幅広いがん種において患者さんに新たな治療の選択肢を提供できる可能性を持っており、当社は、本試験を通じてその価値を評価し、ADCフランチャイズの開発を加速してまいります」と、述べています。