テセントリクとアバスチンの併用療法、肝細胞がんの治験で死亡リスク42%減少

文:がん+編集部

 切除不能の肝細胞がんに対するアテゾリズマブ(製品名:テセントリク)+ベバシズマブ(製品名:アバスチン)併用療法を評価した治験の結果、ソラフェニブ(製品名:ネクサバール)に比べ、死亡リスクを42%、病勢進行または死亡リスクを41%減少させました。

切除不能な肝細胞がんに対して、OSとPFSを改善した初の免疫療法

 スイスのロシュ社は11月22日、切除不能な肝細胞がんに対する第3相IMbrave150試験の成績を学会報告すると発表しました。

 IMbrave150試験は、全身薬物療法を受けていない切除不能な肝細胞がん患者さん501人に対し、アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法とソラフェニブ単剤を比較して、全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)で評価した臨床試験です。

ソラフェニブ単剤と比較して、併用療法は死亡リスクを42%、病勢進行または死亡リスクを41%減少させました。免疫療法として、切除不能な肝細胞がんに対して、OSとPFSの改善を示した初の第3相試験です。

 安全性に関しては、グレード3~4の有害事象は、併用療法で57%、ソラフェニブ単剤で55%の報告がありました。有害事象により亡くなった患者さんは、併用療法で5%、ソラフェニブ単剤で6%と報告されました。

 切除不能な肝細胞がんは予後不良で、全身薬物療法の選択肢は限られています。本試験の結果は、アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法が新たな治療選択として期待されます。