チラブルチニブ、原発性マクログロブリン血症・リンパ形質細胞リンパ腫で国内承認申請

文:がん+編集部

 ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬「チラブルチニブ」が、原発性マクログロブリン血症(WM)とリンパ形質細胞リンパ腫(LPL)の効能・効果で承認申請されました。

BTK阻害薬、WM・LPLの新たな治療選択に

 小野薬品工業は11月27日、BTK阻害薬チラブルチニブの国内製販売承認申請を行ったことを発表しました。悪性リンパ腫の1つWMとLPLに対する効能・効果です。今回承認申請は、国内第2相試験「ONO-4059-05」に基づくものです。

 ONO-4059-05試験は、未治療ならびに再発または難治性のWMとLPL患者さん27人を対象とした多施設共同非盲検非対照の臨床試験です。チラブルチニブを経口投与して有効性と安全性を評価されました。

 WMとLPLは、悪性リンパ腫の1つで、進行が比較的遅い「低悪性度」に分類され、国内のLPLの年間罹患数は240人と推計されています。WM・LPLともに生存期間(中央値)は5年以上ですが、既存の治療法では治癒が困難な難治性の悪性リンパ腫で、新たな治療選択が望まれていました。

 チラブルチニブは、BTKを選択的に阻害する分子標的薬です。BTKは、B細胞受容体(BCR)の下流に位置するシグナル伝達物質です。BCRシグナル伝達は、B細胞系リンパ球細胞の生存や活性化、増殖、成熟、分化の中心的役割を担っています。チラブルチニブは、このBCRシグナル伝達経路の下流にあるBTKと結合することでBTKを阻害し、がん細胞の増殖シグナルを遮断して破壊します

 また、同薬は、WMおよびLPLに対して厚労省の希少疾病医薬品に指定。2019年8月には、再発または難治性の中枢神経系原発リンパ腫に対する効能・効果で国内製造販売申請が行われています。