BTK阻害薬カルクエンス、CLL/SLL治療薬として米国で承認

文:がん+編集部

 ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬「アカラブルチニブ」(製品名:カルクエンス)が、慢性リンパ性白血病(CLL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)の治療薬として米国で承認されました。

ELEVATE-TN試験では、病勢進行または死亡リスクを90%減少

 英アストラゼネカは11月21日、BTK阻害薬アカラブルチニブが、CLLまたはSLLの成人患者さんに対する治療薬として、米国食品医薬品局から承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、第3相ELEVATE-TN試験と第3相ASCEND試験の結果に基づくものです。

 ELEVATE-TN試験は、前治療歴のないCLL患者さん535人を対象に、アカラブルチニブ+オビヌツズマブ(製品名:ガザイバ)、アカラブルチニブ単剤、クロラムブシル(製品名:リューケラン)+オビヌツズマブの3つの療法を比較して、有効性と安全性を評価した臨床試験です。その結果、アカラブルチニブ併用療法群は、病勢進行または死亡リスクが90%減少し、アカラブルチニブ単剤療法でも80%減少しました。

 ASCEND試験は、前治療のあるCLL患者さん310人を対象に、アカラブルチニブ単剤療法と、リツキシマブ(製品名:リツキサン)+イデラリシブ(製品名:ザイデリグ)併用療法またはリツキシマブ+ベンダムスチン(製品名:トレアキシン)を比較して、有効性と安全性を評価した臨床試験です。中間解析では、良好な結果でした。

 ELEVATE-TN試験のファーストオーサーである、ウィラメットバレーがん研究所の研究責任者で米国腫瘍学ネットワーク血液学研究所のメディカルディレクターのジェフ・シャーマン氏は、次のように述べています。

 「忍容性の問題は、治療が長期にわたるCLLにおいて常に課題となっていました。ELEVATE-TNおよびASCEND試験の複数の試験において、アカラブルチニブは良好な忍容性と安全性プロファイルを維持し、標準治療法との比較で臨床的に有意な無増悪生存期間の延長を示しました」