オプジーボ、HER2陰性の切除不能な進行・再発胃がんに対して承認申請
2020/05/29
文:がん+編集部
ニボルマブ(製品名:オプジーボ)について、HER2陰性の治癒切除不能な進行・再発胃がんに対する効能・効果で承認申請されました。
HER2陰性の進行・再発胃がんに対する新たな治療選択として期待
小野薬品工業は5月14日、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体「ニボルマブ点滴静注」について、治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する効能または効果の追加にかかわる製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったことを発表しました。今回の承認申請は、多施設共同無作為化第2/3相ATTRACTION-4試験の結果に基づくものです。
ATTRACTION-4試験は、ヒト上皮細胞増殖因子受容体2型(HER2)陰性で、未治療の切除不能な進行または再発胃がん(食道胃接合部がんを含む)を対象に、ニボルマブと化学療法(オキサリプラチンおよびS-1またはカペシタビン)の併用療法と、プラセボと化学療法の併用療法を比較した臨床試験です。主要評価項目は、無増悪生存期間と全生存期間、副次的評価項目は奏効率でした。
今回の結果は未発表ですが、HER2陰性の治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する一次化学療法の標準治療は過去10年間ほとんど進展がないため、本疾患の患者さんに対する新しい治療選択として期待されます。