VR空間におけるがん患者さん同士の相互支援プログラムの実証研究を開始

文:がん+編集部

 VR技術を用いたがん患者さん向けピアサポート・プログラムの実証実験を東大病院が開始しました。

がん患者さんのための新しいオンライン・ピアサポート

 東京大学医学部附属病院は7月10日、がん患者さん達にもっとピアサポート活動に参加してほしいとの思いから「VRがんピアサポート」を開発し、VR技術を用いたがん患者さん向けピアサポート・プログラムの実証実験を開始したことを発表しました。同病院緩和ケア診療部部長の住谷昌彦准教授らの研究グループと時空間・人間拡張技術を開発するカディンチェ株式会社との共同開発によるものです。

 ピアサポートは、同じ悩みを持った仲間同士で支え合う活動です。がん患者さんにおいても、医療ではサポートしきれない患者さんの悩みを解決する支援として、近年注目されています。しかし、「遠方で通えない」「直接、他の患者さんと交流するのは気恥ずかしい」「まずは少しだけ覗いてみたい」といった患者さんも多いため、研究グループはオンラインでつながれるVRがんピアサポートを開発しました。

 今回の実証実験では、VRがんピアサポートがもたらすがん患者さんへの種々の影響について検証されます。特に、日常の運動習慣はがんの発症や再発リスクの軽減、がん治療に伴う副作用の軽減にもつながるため、「フィットネス」プログラムが提供される予定です。

 住谷昌彦准教授は、今回の実証実験の開始に伴い次のように述べています。

 「患者さんが、がんを抱えながらも、そして、がんを卒業後にも、はつらつとした生活を過ごしていただくために、患者さんご自身でできる健康マネジメントに是非取り組んでいただきたいと思います。がんを患う患者さんが抱えておられる医療者だけでは解決できないがんに関わる悩みの解決のために、がん患者さん同士がお互いに支え合うピアサポート活動があります。私たちは、がん患者さんのピアサポートの促進を目的に『VRがんピアサポート』を共同開発しました。運動習慣が痛みや体のだるさなど苦痛症状の緩和やQOLを向上させることが知られていますので『VRがんピアサポート』ではフィットネスプログラムも準備しています。私たちが開発した『VRがんピアサポート』で、がん患者さんが自分でできる健康マネジメントのお手伝いをさせていただきたい」

画像はリリースより