カルクエンス、慢性リンパ性白血病の治療薬としてCHMPが承認勧告

文:がん+編集部

 アカラブルチニブ(製品名:カルクエンス)が、慢性リンパ性白血病の治療薬として、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品評価委員会(CHMP)から承認勧告されました。

カルクエンスとガザイバの併用療法により、病勢進行または死亡リスクが90%低下

 英アストラゼネカは7月27日、アカラブルチニブに対し、成人白血病において最も患者数が多い慢性リンパ性白血病の成人患者さんの治療薬として、CHMPから製造販売承認が勧告されたことを発表しました。今回の肯定的見解は、ELEVATE TN試験とASCEND試験の2つの第3相臨床試験の結果に基づくものです。

 ELEVATE TN試験は、前治療歴のない慢性リンパ性白血病患者さんに対し、アカラブルチニブとオビヌツズマブ(製品名:ガザイバ)の併用療法、および、アカラブルチニブ単剤療法を、標準的な化学免疫療法であるクロラムブシル(製品名:リューケラン)とオビヌツズマブとの併用療法と比較した臨床試験です。解析の結果、病勢進行または死亡のリスクが、アカラブルチニブ併用で90%、アカラブルチニブ単剤で80%低下したことが確認されました。

 ASCEND試験の解析結果では、再発または難治性慢性リンパ性白血病患者さんのうち、12か月時点で生存かつ病勢進行も認められなかった患者さんの割合が、アカラブルチニブでは88%だったのに対し、リツキシマブ(製品名:リツキサン)とイデラリシブ(製品名:ザイデリグ)またはベンダムスチン(製品名:トレアキシン)の併用療法群では68%でした。

 両試験ともに、これまでの安全性プロファイルと一致していました。

 同社のオンコロジー研究開発エグゼクティブバイスプレジデントであるJosé Baselga氏は、次のように述べています。

 「優れた有効性と忍容性プロファイルを有するアカラブルチニブは、高齢かつ複数の合併症を有し、さらには長期間の治療を必要とすることが多い慢性リンパ性白血病患者さんに大きな利益をもたらします。今回の肯定的な勧告により、この慢性血液腫瘍に罹患している欧州の患者さんが強く待ち望んでいた新たな治療選択肢の提供に近づきました」

 なお、アカラブルチニブ、イデラリシブ、クロラムブシル、オビヌツズマブは、日本では未承認です。