テセントリクと化学療法併用、トリプルネガティブ乳がんに対する臨床試験で無増悪生存期間の有意な延長を示さず

文:がん+編集部

 転移性トリプルネガティブ乳がんに対する、アテゾリズマブ(製品名:テセントリク)+化学療法併用療法を評価した第3相臨床試験の結果、主要評価項目は達成されませんでした。

全生存期間においても、テセントリク併用療法は化学療法に対し劣性傾向

 ロシュ社は8月6日、初回治療の転移性トリプルネガティブ乳がんに対し、アテゾリズマブとパクリタキセル(化学療法)併用群と、プラセボとパクリタキセル併用群を比較した第3相臨床試験IMpassion131試験で、主要評価項目であるPD-L1の発現が認められる患者さんの無増悪生存期間において、統計学的に有意な延長が示されなかったことを発表しました。

 IMpassion131試験は、未治療の手術不能局所進行性または転移性トリプルネガティブ乳がんの患者さん651人を対象とした多施設共同二重盲検ランダム化第3相臨床試験です。主要評価項目は、全患者さんおよびPD-L1の発現が認められる患者さんに対する無増悪生存期間で、副次的評価項目は全生存期間、客観的奏効率、効果持続期間などでした。

 解析の結果、PD-L1の発現が認められる患者さんにおける無増悪生存期間の統計学的有意な延長は認められませんでした。また、副次的評価項目の1つである全生存期間は、統計学的に認められるような設計になっておらず、解析に必要なイベント数に達していないものの、アテゾリズマブ併用群の劣性傾向が示されました。安全性に関しては、これまで認められている安全性プロファイルと一致していました。