PD-L1高発現の転移性非小細胞肺がんの一次治療として、キイトルーダは化学療法と比べ死亡リスクを38%低減

文:がん+編集部

 PD-L1高発現の遠隔転移のある非小細胞肺がんの一次治療として、ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)を評価した臨床試験の追加解析の結果が発表されました。ペムブロリズマブは、化学療法と比較して5年生存率が約2倍となりました。

キイトルーダは化学療法に対し、5年生存率を約2倍、奏効期間は約5倍に延長

 米メルクは9月21日、EGFR遺伝子変異陰性またはALK融合遺伝子陰性で、腫瘍にPD-L1を発現する遠隔転移のある非小細胞肺がんを対象に、一次治療としてペムブロリズマブと化学療法を比較した第3相KEYNOTE-024試験の追跡解析の結果を発表しました。

 追跡調査期間(中央値)59.9か月の解析の結果、5年時点での全生存率はペムブロリズマブ群31.9%で、化学療法群16.3%に対し約2倍の生存率となりました。全生存期間(中央値)は、ペムブロリズマブ群26.3か月、化学療法群13.4か月で、ペムブロリズマブ群では死亡リスクが38%低減。奏効期間(中央値)においても、ペムブロリズマブ群29.1か月、化学療法群6.3か月と、約5倍延長しました。長期の追跡調査期間においても、新たな安全性シグナルは認められませんでした。

 German Center of Lung ResearchのLung Clinic GrosshansdorfのMartin Reck博士は、次のように述べています。

 「2014年以前の米国における病期の進行した非小細胞肺がん患者の5年生存率はわずか5%でした。本日発表したKEYNOTE-024試験のデータでは、キイトルーダを投与した患者の31.9%が5年時点で生存していることが示されました。遠隔転移のある肺がん患者におけるこのような生存延長は、数年前には私を含め多くのがん専門医にとって不可能と考えられていました。この試験においてキイトルーダの単独療法では長期生存率が達成され、患者さんがより長い期間病勢進行なく、より長く生きられる可能性が認められた、肺がん治療の進歩を示す素晴らしい例です」