エンハーツ、HER2陽性胃がんの治療薬としてFDAが優先審査項目に指定

文:がん+編集部

 HER2陽性の胃がんに対する治療薬として、抗体薬物複合体トラスツズマブ デルクステカン(製品名:エンハーツ)が、米国食品医薬品局(FDA)から優先審査の指定を受けました。

エンハーツ、HER2陽性の胃がんの治療薬として化学療法に対し死亡リスクを41%低減

 第一三共とアストラゼネカは10月28日、トラスツズマブ デルクステカンに対し、HER2陽性胃がんに係る生物学的製剤承認申請をFDAが受理し、優先審査項目に指定したことを発表しました。今回の申請は、第2相DESTINY-Gastric01試験の結果に基づくものです。

 DESTINY-Gastric01試験は、トラスツズマブ(製品名:ハーセプチン)を含む2つ以上の前治療を受けたHER2陽性の切除不能な胃腺がんまたは胃食道接合部腺がんを対象に、日本と韓国で実施された第2相臨床試験です。

 トラスツズマブ デルクステカンと化学療法(イリノテカンまたはパクリタキセル)を比較し、主要評価項目の奏効率、副次的評価項目の全生存期間などで評価されました。試験の結果、トラスツズマブ デルクステカンは化学療法に比べ、統計学的有意にかつ臨床的に意義のある改善を示し、死亡リスクを41%低減させました。

 今回の優先審査の終了目標日は、2020年度第4四半期に設定されています。また、トラスツズマブ デルクステカンは、2020年9月25日に「がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃がん」の効能・効果で国内承認されています。