オプジーボに関わる3つの併用療法、切除不能な進行・再発非小細胞肺がんに対し国内で承認

2020/12/25

文:がん+編集部

 ニボルマブ(製品名:オプジーボ)に関わる3つの併用療法が、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する効能・効果で国内承認されました。

2つの治験(CheckMate-277/CheckMate-9LA)の結果に基づき承認

 小野薬品工業とブリストル マイヤーズ スクイブ社は11月27日、ニボルマブに関わる3つの併用療法について、「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」の効能または効果で国内製造販売承認事項一部変更承認を取得したことを発表しました。

 今回承認された3つの併用療法は、以下の通りです。

1:ニボルマブ+イピリムマブ(製品名:ヤーボイ)併用療法
2:ニボルマブ+イピリムマブ+化学療法(プラチナ製剤を含む2剤)併用療法
3:ニボルマブ+化学療法(プラチナ製剤を含む2剤)併用療法

 1と3の併用療法は、CheckMate-277試験、2はCheckMate-9LA試験の結果に基づき承認されました。

 CheckMate-277試験は、化学療法歴のない切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん患者さんを対象に、ニボルマブ単独療法、ニボルマブ+イピリムマブ併用療法、ニボルマブ+化学療法(プラチナ製剤を含む2剤)併用療法の3つの治療法を、化学療法と比較した複数のパートで構成された第3相臨床試験です。

 最短29.3か月の追跡調査では、腫瘍の組織型にかかわらず、ニボルマブ+イピリムマブ併用療法は、化学療法と比較して良好な全生存期間の延長を示しました。

 CheckMate-9LA試験は、PD-L1発現レベルおよび組織型にかかわらず、化学療法歴のない切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん患者さんを対象に、ニボルマブ+イピリムマブ+化学療法(プラチナ製剤を含む2剤)併用療法を、化学療法と比較した第3相臨床試験です。

 最短8.1か月の追跡調査の中間解析では、ニボルマブ+イピリムマブ+化学療法併用療法は、化学療法に比べて死亡リスクが31%、病勢進行または死亡リスクは30%低減しました。最短12.7か月の追跡調査でも、併用療法群は、化学療法群に比べて全生存期間の持続的な改善を示しています。