DCd療法、再発または難治性の多発性骨髄腫に対する効能・効果で国内承認

文:がん+編集部

 CD38モノクローナル抗体ダラツムマブ(製品名:ダラザレックス)が、再発または難治性の多発性骨髄腫に対し、カルフィルゾミブ(製品名:カイプロリス)+デキサメタゾンとの3剤併用療法(DCd療法)として承認されました。

CANDOR試験の結果、DCd療法はCd療法に対し病勢進行または死亡リスクを37%低下

 ヤンセンファーマは2020年11月27日、再発または難治性の多発性骨髄腫における「ダラツムマブ+カルフィルゾミブ+デキサメタゾン」(DCd療法)、並びに用法および用量にダラツムマブの初回分割投与を追加する一変申請について厚生労働省から承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、CANDOR試験の結果に基づくものです。

 CANDOR試験は、1~3回の治療歴がある再発または難治性の多発性骨髄腫患者さん466人を対象にDCd療法と、「カルフィルゾミブ+デキサメタゾン」(Cd療法)を比較した第3相臨床試験です。主要評価項目は無増悪生存期間、副次的評価項目は奏効率、微小残存病変、全生存期間でした。

 試験の結果、DCd療法はCd療法に対し、病勢進行または死亡リスクを37%低下させました。副次評価項目の全奏効率は、DCd療法84.3%に対しCd療法74.7%、完全奏効以上を達成した割合は、DCd療法28.5%に対し、Cd療法10.4%。12か月時点の微小残存病変陰性の完全奏効率は、DCd療法12.5%、Cd療法1.3%を示しました。

 治療と関連性がある有害事象は84.4%で発現し、主な有害事象は、血小板減少(33.1%)、高血圧(24.7%)、貧血(18.2%)などが認められました。

 同社のアマナス・シャーマ研究開発本部長は、次のように述べています。

 「多発性骨髄腫においては、レナリドミドを取り入れた治療法など、免疫調節に基づく治療の後に再発する患者さんが多くいます。今回の承認により、1回目の再発時というから早期からダラザレックスとカルフィルゾミブ、デキサメタゾンとの併用(DCd)療法を使用することが可能になります。この承認が重要な医療ニーズを満たし、進行のない生存期間を有意に延ばすという効果をもたらすことが期待されています」

 また、同社のクリス・フウリガン代表取締役社長は、次のように述べています。

 「ダラザレックスは、5年前に世界で初めて承認されて以来、世界中の多発性骨髄腫の患者さんにとって重要な治療の選択肢となっています。私たちは、CANDOR試験を始め、臨床研究の成果をより良い治療法として患者さんに届けるために、日々努力を続けています。今回、米国での承認からわずか3か月後に日本でも承認されたことを大変嬉しく思います。日本の患者さんに革新的な治療の選択肢を提供することを目指す私たちにとって、重要なマイルストーンとなりました」