「オプジーボ+化学療法」、胃がん/食道がんの一次治療としてEMAが申請を受理
2021/01/29
文:がん+編集部
「ニボルマブ(製品名:オプジーボ)+化学療法」併用療法を、転移性胃がん、胃食道接合部がん、食道腺がんの一次治療として、欧州医薬品庁(EMA)が申請を受理しました。
ChectMate-649試験では、「オプジーボ+化学療法」は、全生存期間/無増悪生存期間を有意に改善
ブリストル マイヤーズ スクイブ社は1月4日、「ニボルマブ+化学療法(FOLFOXまたはCapeOX)」併用療法を、転移性胃がん、胃食道接合部がん、食道腺がんの一次治療として、EMAが申請を受理したことを発表しました。今回の申請は、ChectMate-649試験の結果に基づくものです。
ChectMate-649試験は、未治療のHER2陽性以外の進行または転移性胃がん、胃食道接合部がん、食道がん患者さんを対象に、「ニボルマブ+化学療法」または「ニボルマブ+イピリムマブ(製品名:ヤーボイ)」併用療法を、化学療法と比較した第3相臨床試験です。
PD-L1陽性(CPS≧5)の患者さんにおける解析では、「ニボルマブ+化学療法」併用療法は、化学療法に比べて全生存期間、無増悪生存期間を統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示しました。また、CPS≧1の患者さん、全患者さんにおいても、「ニボルマブ+化学療法」併用療法は、統計学的に有意な有効性が認められました。安全性に関しては、これまでに認められた安全性プロファイルと一致していました。
同社の消化器がん領域担当開発責任者であるIan M. Waxman医師は、次のように述べています。
「胃がんは、世界でがんによる死因で上位3位以内に含まれ、転移性胃がんおよび食道がんの患者さんの大部分は診断後1年を超えて生存していません。本日、EMAが申請を受理したことは、治療選択肢を前進させ、これらのがん患者さんの予後を改善するのに役立つ重要なステップを示しています。私達は、オプジーボと化学療法の併用療法でベネフィットを受ける可能性のあるファーストラインの患者さんにこの併用療法を提供できるよう、引き続きEUの規制当局と協働してまいります」