イブランス、HR陽性HER2陰性の進行・再発乳がんに対する一次治療として有効性を実臨床で確認

文:がん+編集部

 HR陽性HER2陰性の進行または再発乳がんに対する一次治療として、CDK4/6阻害薬パルボシクリブ(製品名:イブランス)の実臨床での有効性が確認されました。

「イブランス+レトロゾール」併用療法、レトロゾールと比べ病勢進行または死亡リスクを42%低下

 米ファイザーは3月25日、HR陽性HER2陰性の進行または再発乳がんに対する一次治療として、「パルボシクリブ+レトロゾール」併用療法とレトロゾールを実臨床で比較し、無増悪生存期間と全生存期間の改善が確認され、その詳細データが「Breast Cancer Research」オンラインに掲載されたことを発表しました。

 今回の発表は、2年の追跡期間(中央値)の解析したデータです。内臓への転移の状況にかかわらず、1,400人以上の患者さんの治療データを解析した結果、無増悪生存期間の中央値は「パルボシクリブ+レトロゾール」併用療法が20.0か月、レトロゾールが11.9か月で、病勢進行または死亡リスクが約42%低下。また、全生存期間の中央値はレトロゾール43.1か月、「パルボシクリブ+レトロゾール」併用療法は未達ながら、死亡リスクが約34%低下に相当ということがわかりました。

 本研究の主任研究員であり、米ペンシルベニア大学ペレルマン医学部Breast Cancer ExcellenceのAngela DeMichele教授は、次のように述べています。

 「リアルワールドエビデンスは、従来の無作為化臨床試験を補完し、日常診療における治療薬の有効性について理解を深め、治療上の決定の参考にするために使われるようになっています。このたびの画期的なリアルワールドエビデンスで得られた知見は、私自身が担当するイブランスの併用療法で治療している患者さんにおいて経験してきた前向きな印象と一致しています」