ATR阻害薬「berzosertib」、小細胞肺がんを対象とした治験で持続的な奏効を示す

文:がん+編集部

 小細胞肺がんに対し、ATR阻害薬「berzosertib」を評価した第2相試験の結果を発表。主要評価項目の奏効率が36%に達し、持続的な奏効が示されました。

白金製剤抵抗性の再発小細胞肺がんを対象に、「berzosertib+トポテカン」併用療法を評価する国際共同試験「DDRiver SCLC 250」も開始

 独メルク社は4月12日、同社が開発中の強力かつ選択的なATR阻害薬berzosertibの臨床試験の結果を発表しました。米国National Cancer Institute(NCI)主導の第 2相POC試験です。

 POC試験は、再発小細胞肺がん患者さんを対象に、「berzosertib+トポテカン」併用療法を評価した第2相臨床試験。解析の結果、奏効率が36%に達し、白金製剤抵抗性で奏効した患者さんの大半では持続的な効果が認められました。NCIでは、再発小細胞肺がんを対象に、「berzosertib+トポテカン」併用療法とトポテカンを比較する第2相臨床試験も実施中です。さらに、白金製剤抵抗性の再発小細胞肺がんを対象に、「berzosertib+トポテカン」併用療法を評価する国際共同第2相試験「DDRiver SCLC 250」が同社主導で開始されています。

 第2相POC試験を主導した医師であり、National Institues of Health(NIH)がん研究センター開発治療部門のNIHラスカー臨床研究員であるAnish Thomas医師は次のように述べています。

 「小細胞肺がんをはじめとする小細胞神経内分泌がんは、予後が非常に悪い上に有効な治療選択肢がなく、臨床上の大きな課題となっています。本試験では、白金製剤抵抗性小細胞肺がん患者さんにおいて、berzosertibとトポテカンとの併用療法により、予想を上回る高い奏効率と持続的な奏効が示され、この難治性がんの患者さんに対する本併用療法の治療効果の可能性を明らかにしました」