「レンビマ+キイトルーダ」併用療法、進行腎細胞がんに対する最新データをASCO 2021年次総会で発表

文:がん+編集部

 進行腎細胞がんに対するCLEAR試験/KEYNOTE-581試験で、「レンバチニブ(製品名:レンビマ)+ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)」併用療法の健康関連QOLを評価した最新データが、米国臨床腫瘍学会(ASCO)2021年次総会で発表されました。

「レンビマ+キイトルーダ」併用療法、健康関連QOL(身体機能、疲労、呼吸困難および便秘)で改善を示す

 エーザイと米メルク社は6月7日、進行腎細胞がんの一次治療として「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法および「レンバチニブ+エベロリムス(製品名:アフィニトール)」併用療法を、スニチニブ(製品名:スーテント)と比較したCLEAR試験/KEYNOTE-581試験の最新解析データをASCO 2021年次総会で報告したことを発表しました。

 CLEAR試験/KEYNOTE-581試験は、進行腎細胞がん患者さん1,069人を対象に「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法または「レンバチニブ+エベロリムス」併用療法を一次治療として評価した第3相試験です。主要評価項目は無増悪生存期間、重要な副次評価項目は、全生存期間、奏効率、健康関連QOLおよび安全性などでした。

 今回発表された解析データは、患者さんの報告に基づく健康関連QOLです。特に記載がない限り、1回以上の治療を受けた患者さんの無作為化されたデータが解析されました。また、「症状悪化までの時間」は、「初めての悪化までの時間」および「回復が見られない悪化までの時間」により評価されました。

 がん患者さんの生活の質を評価する目的で開発された30項目のアンケート「QLQ-C30」による評価では、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法および「レンバチニブ+エベロリムス」併用療法はともに、18項目中14項目の健康関連QOLと疾患関連症状スコアが、スニチニブと比較して同等のベースラインから変化を示しました。

 「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法で改善を示したのは、身体機能、疲労、呼吸困難および便秘でした。「レンバチニブ+エベロリムス」併用療法で悪化を示したのは、グローバルヘルススコア/QOL、痛み、食欲不振、および下痢でした。

 「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法は、スニチニブと比較して「初めての悪化までの時間」が同等でした。また、身体機能、呼吸困難、食欲不振、およびEQ-5D視覚アナログスコア(直接的に測定できない、主観的な感覚を査定するために用いる視覚的評価スコア)について、スニチニブと比較して「初めての悪化までの時間」を延長。さらに、「レンバチニブ+ペムブロリズマブ」併用療法は、18項目中16項目の健康関連QOLおよび疾患関連症状スコアについて、スニチニブと比較して「回復が見られない悪化までの時間」の延長を示し、認知機能と経済的困難における「回復が見られない悪化までの時間」はスニチニブと同等でした。

 Memorial Sloan Kettering Cancer Center, Genitourinary Oncology ServiceのKidney Cancer Section HeadであるメディカルオンコロジストRobert Motzer博士は、次のように述べています。

 「我々は、これらの新たな解析結果によって、進行性腎細胞がんを対象としたCLEAR試験/KEYNOTE-581試験から得られた知見について、更に理解を深めています。「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法がスニチニブと比較して、特定の健康関連QOLスコアの改善を示す追加解析結果が得られたことは、新たな一次治療の治療オプションとしての「レンビマ」と「キイトルーダ」の併用療法の重要性を示しています」