キイトルーダ、腎細胞がんの術後補助療法として再発または死亡リスクを32%低下

文:がん+編集部

 腎臓摘出手術を受けた腎細胞がん患者さんに対する術後補助療法として、ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)を評価したKEYNOTE-564試験の中間解析の結果を発表。ペムブロリズマブはプラセボと比較して、再発または死亡リスクを32%低下しました。

2年無病生存率、「ペムブロリズマブ77.3%/プラセボ68.1%」と予測

 米メルク社は6月3日、腎臓摘出手術後または摘出手術および転移巣切除手術後の再発リスクが中~高度または高度の腎細胞がん患者さんに対する術後補助療法として、ペムブロリズマブを評価したKEYNOTE-564試験の1回目の中間解析の結果を発表しました。

 KEYNOTE-564試験は、腎臓および転移巣切除手術を受けた腎細胞がん患者さん994人を対象に、術後補助療法としてペムブロリズマブとプラセボを比較した第3相試験です。主要評価項目は無病生存期間、副次的評価項目は全生存期間と安全性などです。

 追跡調査期間24.1か月(中央値)の中間解析の結果、ペムブロリズマブはプラセボと比較して無病生存期間を統計学的に有意に改善し、再発または死亡リスクを32%低下しました。2年の無病生存率の予測値は、ペムブロリズマブ77.3%、プラセボ68.1%で、サブグループを含めた全患者さんで無病生存期間の改善はおおむね一貫して認められました。また、全生存期間の解析でも、ペムブロリズマブはプラセボと比較して死亡リスクを46%低下し、良好な傾向が認められました。なお、全生存期間は継続して評価されます。

 安全性に関して、グレード3~5の有害事象が、ペムブロリズマブ18.9%、プラセボ1.2%で認められ、有害事象により治療が中止された患者さんは、ペムブロリズマブ17.6%、プラセボ0.6%でした。5%以上の患者さんに発現したペムブロリズマブの有害事象は、倦怠感(20.3%)、掻痒(18.6%)、甲状腺機能低下症(17.6%)で、プラセボでは倦怠感(14.3%)、掻痒(11.5%)、下痢(10.3%)でした。

 ダナ・ファーバーがん研究所のLank Center for Genitourinary OncologyのディレクターでHarvard Medical School 医学部教授のToni K. Choueiri博士は、次のように述べています。

 「KEYNOTE-564試験で、ペムブロリズマブはがん免疫療法として初めて腎がんの術後療法において臨床上の効果を示しました。数十年にわたる取り組みがこのたびの大きな成果として結実しました。この重要な研究をさらに進め、腎がん患者さんに新たな治療の選択肢を提供したいと考えています」