「光免疫治療センター」を神戸大学医学部附属病院が開設

文:がん+編集部

 神戸大学医学部附属病院に「光免疫治療センター」が設置されました。光免疫療法の安全性と有効性を検討するとともに、他の診療分野で応用するための研究開発が行われます。

光免疫療法の安全性と有効性を検討、他の診療分野での研究開発も

 神戸大学は7月29日、同大学医学部附属病院「光免疫治療センター」の設置と、医学部附属病院国際がん医療・研究センター「頭頸部イルミノックス外来」の開始に関する記者会見を行いました。

 今回の光免疫治療センターの設置と頭頸部イルミノックス外来の開始は、神戸市、楽天メディカル、神戸大学との連携・協働協定に基づき行われました。神戸大学の藤澤 正人学長、光免疫治療センターの丹生 健一センター長、国際がん・医療研究センター味木 徹夫センター長、神戸大学医学部附属病院の眞庭 謙昌病院長の4人は会見で、次のように述べました。

 藤澤 正人学長「医学部では手術支援ロボット「hinotori」に続き、先進的な治療に挑戦している。2021年2月に締結した神戸市、楽天メディカルと神戸大学との連携・協働協定に基づき、光免疫療法の領域拡大のための研究開発や、治療にあたる医師の育成にもつとめている。神戸大学としては新しい臨床応用、保険適応拡大、安全性の確立に向け、光免疫治療センターを中心に据えてこれらを推し進めていきたい」

 丹生 健一センター長「光免疫療法は、再発頭頸部扁平上皮がん患者を対象に、がん細胞へ光感受性物質を集積し、光照射によって選択的に破壊する治療法である。今後は、国際がん医療・研究センターにおいてイルミノックス外来(セカンドオピニオン外来)を行い、医学部附属病院において検査し、国際がん医療・研究センターにて治療を行っていくシステムを確立したい」

 味木 徹夫センター長「光免疫治療センターの趣旨は、神戸医療産業都市の発展を推進することにも合致している。国際がん医療・研究センターは照度を落とすための個室も十分に確保できること、低侵襲ながん治療を目指す国際がん医療・研究センターの方針にも適っていることもあり、この治療を進めることが有意義であると考えている」

 眞庭 謙昌病院長「現在は頭頸部のみの適応だが、他の領域への拡大、他の抗がん剤との組合せ等、さらにこの治療が発展していくことも考えられるので、このような治療を推進し、リーダーシップをとっていくことはとても有意義である」

 「光免疫治療センター」は、7月1日に同大学医学部附属病院に設置。「頭頸部イルミノックス外来」は、7月から国際がん医療・研究センターで開始され、約40件の問い合わせを受けています。