キイトルーダ、切除後の高リスク悪性黒色腫に対する補助療法として無再発生存期間を延長

文:がん+編集部

 ステージ2の切除手術後の高リスク悪性黒色腫に対する術後補助療法としてペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)を評価したKEYNOTE-716試験で、プラセボと比較して無再発生存期間の有意な延長が示されました。

キイトルーダ、完全切除後のステージ2B/2Cの悪性黒色腫の術後補助療法としてFDAが優先審査項目に指定

 米メルク社は8月5日、外科的切除後の高リスクなステージ2の悪性黒色腫の術後補助療法として、ペムブロリズマブとプラセボを比較したKEYNOTE-716試験の中間解析の結果を発表しました。

 KEYNOTE-716試験は、完全切除後の悪性黒色腫患者さん954人を対象に、術後補助療法としてペムブロリズマブを評価する2つのパートで構成された第3相試験です。主要評価項目は無再発生存期間、副次的評価項目は無遠隔転移生存期間、全生存期間、安全性、QOLでした。

 パート1は二重盲検で実施。成人患者さんは3週間ごとに最長約1年間ペムブロリズマブ200mg(小児は2mg/kg、最大200mg)を投与するグループとプラセボを投与するグループにわけられました。パート2は、非盲検下で実施。パート1でペムブロリズマブとプラセボの投与を約1年間受けた後に再発した成人および小児患者さんに対し、最長約2年間ペムブロリズマブの追加投与が行われました。ペムブロリズマブの追加投与を受けた患者さんは、パート1の治療終了後6か月以内に再発が認められなかった患者さんでした。

 中間解析の結果、ペムブロリズマブはプラセボと比べて統計学的に有意で臨床的に意義のある無再発生存期間の改善が認められました。安全性に関しては、これまでに認められている安全性プファイルと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。

 今回の中間解析に基づき、「完全切除後のステージ2Bまたは2Cの悪性黒色腫の成人患者さんおよび12歳以上の小児患者さんの術後補助療法」としてペムブロリズマブの一部承認変更申請を米国食品医薬品局(FDA)が受理し、優先審査項目に指定しました。

 UPMC Hillman Cancer CenterのCancer Immunotherapeutics Centerディレクター、Jason Luke博士は、次のように述べています。

 「KEYNOTE-716試験は高いアンメットニーズが存在するステージ2Bおよび2Cの悪性黒色腫に限定して術後補助療法を評価する初の第3相試験です。キイトルーダのがん免疫療法の適応を早期の悪性黒色腫に拡大することで、完全切除後の経過観察のみの場合と比較して、高リスクのステージ2の患者さんの再発リスクを低下させる機会となります」