「オプジーボ+ヤーボイ」併用療法、切除不能な悪性胸膜中皮腫の一次治療として全生存期間を持続的に改善

文:がん+編集部

 「ニボルマブ(製品名:オプジーボ)+イピリムマブ(製品名:ヤーボイ)」併用療法が、切除不能な悪性胸膜中皮腫の一次治療として持続的な全生存期間の改善を示しました。

「オプジーボ+ヤーボイ」併用療法、化学療法と比較して死亡リスクを27%低下

 ブリストル マイヤーズ スクイブ社は9月13日、切除不能な悪性胸膜中皮腫の一次治療として、「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法を評価したCheckMate-743試験の3年間のデータを発表しました。

 CheckMate-743試験は、未治療の切除不能な悪性胸膜中皮腫患者さん605人を対象に、「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法と化学療法(ペメトレキセドとシスプラチンまたはカルボプラチン)を比較した第3相臨床試験です。主要評価項目は全患者さんの全生存期間、副次的評価項目は無増悪生存期間、奏効率、奏効期間でした。

 最短3年間の追跡調査の結果、3年生存率は「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法23%、化学療法15%でした。全生存期間の中央値は、「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法18.1か月、化学療法14.1か月で、死亡リスクを27%低下しました。

 そのほかの有効性評価は以下の通りです。

3年時点での奏効持続率
「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法:28%
化学療法:0%
奏効期間(中央値)
「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法:11.6か月
化学療法:6.7か月
奏効率
「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法:39.6%
化学療法:44.0%

 安全性に関しては、これまでに報告された安全性プロファイルと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。

 スイス・ローザンヌ大学病院の胸部腫瘍科科長およびメディカル・オンコロジー・サービスヘッドのSolange Peters医学博士は、次のように述べています。

 「悪性胸膜中皮腫患者さんは一般的に予後不良で、5年生存率は約10%です。これまで治療選択肢の限られていたこの悪性度の高いがん腫において、今回、ニボルマブとイピリムマブの併用療法が患者さんの生存期間を延長する可能性だけでなく、化学療法と比較して、このベネフィットが3年時点で持続していたことが示されました。これらの結果は、同併用療法によるアウトカムの持続性をさらに証明しています」