EXKIVITY、EGFRエクソン20挿入変異を伴う非小細胞肺がんに対する治療薬としてFDAが承認

文:がん+編集部

 モボセルチニブ(製品名:EXKIVITY)を、EGFRエクソン20挿入変異を伴う非小細胞肺がんに対する治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)が承認しました。

奏効率・奏効期間に基づく迅速承認、検証試験で有用性の確認と説明が条件

 武田薬品工業は9月16日、FDAが承認した検査で検出されたEGFRエクソン20挿入変異を伴う局所進行または転移性非小細胞肺がんの成人患者さんに対する治療薬として、EXKIVITYをFDAが承認したことを発表しました。今回の承認は、第1/2相試験の結果に基づいた迅速承認制度によるものです。

 第1/2相試験は、プラチナ製剤ベースによる治療歴があるEGFRエクソン20挿入変異を伴う非小細胞肺がん患者さん114人を対象に、モボセルチニブ160mgを1日1回投与した臨床試験です。試験の結果、全奏効率が28%、奏効期間の中央値は17.5か月、全生存期間の中央値は24か月、無増悪生存期間の中央値は7.3か月でした。

 20%以上で認められた有害事象は、下痢、発疹、悪心、口内炎、嘔吐、食欲減退、爪囲炎、疲労、皮膚乾燥、筋骨格痛でした。

 ダナ・ファーバー癌研究所のPasi A. Jänne医学博士は、次のように述べています。

 「EGFRエクソン20挿入変異を伴う非小細胞肺がんは、従来のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬では効果的に標的にすることができず、十分な治療が行えないがんです。EXKIVITY(モボセルチニブ)の承認により、このような患者さんを対象として特異的に設計され、臨床的に意義のある持続的な奏効が示された新たな経口治療薬を医師や患者さんにお届けする重要な一歩となります」

 また、ICANのExon20 GroupのExecutive DirectorであるMarcia Horn氏は、次のように述べています。

 「EGFRエクソン20挿入変異を伴う非小細胞肺がん患者さんは、これまで、診断が不十分であるだけでなく、奏効率を改善できる標的治療薬の選択肢がない、非常にまれな肺がんを抱えて生活するという特有の課題に直面してきました。EGFRエクソン20挿入変異を有する患者さんやその家族と5年近く毎日向き合ってきた支援者として、私はこの重篤な疾患との闘いに継続的な進歩がみられることを喜んでおり、この有望な標的治療薬の承認に貢献した世界中の患者さん、家族の皆さん、医療従事者、そして科学者の皆さんに感謝しています」