「イミフィンジ+化学療法」、進展型小細胞肺がん患者さんの3年生存割合を3倍に改善

文:がん+編集部

 進展型小細胞肺がんを対象に、「デュルバルマブ(製品名:イミフィンジ)+化学療法」併用療法を評価したCASPIAN試験の解析結果を発表。3年生存割合が3倍に改善しました。

「イミフィンジ+化学療法」、化学療法と比べ死亡リスクを29%低下

 アストラゼネカは9月29日、「デュルバルマブ+化学療法」併用療法を、進展型小細胞肺がんの成人患者さんの一次治療薬として検討したCASPIAN試験の結果、治療後3年時点で持続的かつ臨床的に意義のある全生存期間の延長を示したことを発表しました。

 CASPIAN試験は、進展型小細胞肺がん患者さん805人を対象に、「デュルバルマブ+化学療法(エトポシドおよびシスプラチンまたはカルボプラチン)」併用療法、または「デュルバルマブ+化学療法+トレメリムマブ」併用療法を、化学療法と比較した第3相試験です。主要評価項目は、全生存期間でした。

 2019年6月に行われた中間解析の結果では、「デュルバルマブ+化学療法」併用療法は、主要評価項目を達成しましたが、「デュルバルマブ+化学療法+トレメリムマブ」併用療法では達成できませんでした。

 3年以上の追跡期間(中央値)の解析の結果、「デュルバルマブ+化学療法」併用療法は持続的な有効性を示し、化学療法と比べて死亡リスクを29%低下しました。治療後3年時点での生存割合は、「デュルバルマブ+化学療法」併用療法17.6%、化学療法5.8%でした。

 安全性に関しては、これまでに認められている安全性プロファイルと一致していました。重篤な有害事象が認められた患者さんの割合は、化学療法36.5%、「デュルバルマブ+化学療法」併用療法32.5%でした。

 Hospital Universitario 12 de Octubreの腫瘍内科部長であり、第3相CASPIAN試験の国際治験調整医師であるLuis Paz-Ares医学博士は、次のように述べています。

 「進展型小細胞肺がんの患者さんは、従来、治療選択肢が少なく、現在も予後不良に直面しています。この現状を踏まえると、イミフィンジによる治療で生存期間が3年を超える患者さんが3倍に増えたことを示した今回のデータは、特に意義があるものです。この結果は、この疾患の標準治療としてのイミフィンジと白金製剤を用いた化学療法との併用療法の重要性を強調するものです」