「リムパーザ+ザイティガ」、転移性去勢抵抗性前立腺がんの一次治療として無増悪生存期間を改善

文:がん+編集部

 転移性去勢抵抗性前立腺がんを対象に一次治療として、「オラパリブ(製品名:リムパーザ)+アビラテロン(製品名:ザイティガ)」併用療法を評価したPROpel試験で、無増悪生存期間の有意な延長が認められました。

HRR関連遺伝子変異にかかわらず、新たな一次治療の選択肢となる可能性

 アストラゼネカと米メルク社は9月24日、第3相PROpel試験の良好な結果を発表しました。

 PROpel試験は、一次治療として化学療法または新規ホルモン剤による治療歴のない転移性去勢抵抗性前立腺がん患者さんを対象に、「オラパリブ+アビラテロン」併用療法と「プラセボ+アビラテロン」を比較して有効性、安全性、忍容性を評価した第3相試験です。対象患者さんは、相同組換え修復(HRR)関連遺伝子変異の有無にかかわらず、全身状態が良好な0~1の患者さんで、アビラテロンによる治療の適合者でした。

 主要評価項目は無増悪生存期間、副次的評価項目は全生存期間、およびその後最初の抗がん剤治療を受けるまでの期間または死亡までの期間などでした。

 中間解析の結果、「オラパリブ+アビラテロン」併用療法は「プラセボ+アビラテロン」と比較して、統計学的有意にかつ臨床的に意義のある無増悪生存期間の延長を示しました。副次的評価項目の全生存期間に関しては、今回の中間解析では改善傾向が示されましたが、データが不十分なため評価は継続される予定です。安全性と忍容性に関しては、これまでに報告されたプロファイルと一致していました。

 アストラゼネカのエグゼクティブバイスプレジデント兼オンコロジーR&Dの責任者であるSusan Galbraith氏は次のように述べています。

 「現在、転移性去勢抵抗性前立腺がんの患者さんに対する一次治療の選択肢は限られており、標準治療による一次治療を行っても残念ながら疾患が進行してしまうことが多いのが現状です。第3相PROpel試験の良好な結果は、リムパーザとアビラテロンの併用療法が、バイオマーカーの状態にかかわらず患者さんの新たな一次治療の選択肢となり、この進行の速いがんを患う幅広い患者さんに対して使えるようになる可能性を示しています。この結果について、できるだけ早く世界の規制当局と話し合いたいと思っています」

 また、米メルク社の研究開発本部シニアバイスプレジデント兼グローバル臨床開発責任者でチーフメディカルオフィサーのRoy Baynes博士は次のように述べています。

 「PROpel試験の良好な結果によりリムパーザとアビラテロンの併用療法がアビラテロン単独療法との比較において臨床的有用性が認められたことは心強いことであり、転移性去勢抵抗性前立腺がん患者さんの一次治療の選択肢として期待できるだろうと考えます。これらのデータは、MSDとアストラゼネカがリムパーザをより治療の早い段階に、そしてより多くの進行前立腺がん患者さんに提供していく取り組みにつながるものです」