オプジーボ、「化学療法併用による進行・再発胃がん」と「食道がんの術後補助療法」として追加承認

2021/12/22

文:がん+編集部

 ニボルマブ(製品名:オプジーボ)が、2つの効能・効果、用法・用量の追加にかかわる一部変更事項の承認を取得しました。化学療法との併用による「治癒切除不能な進行・再発の胃がん」と「食道がんの術後補助療法」に対する承認です。

CheckMate-649試験とATTRACTION-4試験の良好な結果に基づく承認

 小野薬品工業とブリストル・マイヤーズ スクイブ社は11月25日、ニボルマブが、化学療法との併用療法による「治癒切除不能な進行・再発の胃がん」、および「食道がんの術後補助療法」に対する効能または効果並びに用法および用量の追加に係る国内製造販売承認事項一部変更を取得したと発表しました。今回の承認は、CheckMate-649試験とATTRACTION-4試験に結果に基づくものです。

 CheckMate-649試験は、未治療のHER2陽性以外の治癒切除不能な進行・再発胃がん、胃食道接合部がんまたは食道腺がん患者さんを対象に、「ニボルマブ+化学療法」または「ニボルマブ+イピリムマブ(製品名:ヤーボイ)+化学療法」を化学療法と比較した第3相試験です。

 主要評価項目の1つPD-L1陽性(CPS≧5)の患者さんに対する全生存期間の解析の結果、「ニボルマブ+化学療法」は化学療法と比べ、統計学的有意かつ臨床的に意義のある改善が認められました。もう1つの主要評価項目の無増悪生存期間でも統計学的に有意な延長が認められました。安全性に関しては、これまでに報告されている安全性プロファイルと一致していました。

 ATTRACTION-4試験は、未治療HER2陰性の治癒切除不能な進行・再発胃がんまたは胃食道接合部がん患者さんを対象に、「ニボルマブ+化学療法」と「プラセボ+化学療法」を比較した第2/3相試験です。

 解析の結果、「ニボルマブ+化学療法」は「プラセボ+化学療法」と比較して、主要評価項目の1つ無増悪生存期間の統計学的有意な延長が認められました。もう1つの主要評価項目の全生存期間では、党疫学的な有意差は示されませんでした。安全性に関しては、これまでに報告されている安全性プロファイルと一致していました。

※ CPS(combined positive score): PD-L1陽性細胞数を総腫瘍細胞数で割り、100を掛けた数値。