エンハーツ、HER2陽性乳がんの二次治療薬として国内申請

2022/01/25

文:がん+編集部

 トラスツズマブ デルクステカン(製品名:エンハーツ)が、HER2陽性乳がんの二次治療薬として国内申請されました。

HER2陽性の再発・転移性の乳がんに対する新たな治療選択肢

 第一三共は2021年12月14日、HER2陽性乳がんに対する二次治療の効能または効果で、トラスツズマブ デルクステカンの製造販売承認事項一部変更承認申請を厚生労働省に行ったことを発表しました。今回の承認申請は、DESTINY-Breast03試験の結果に基づくものです。

 DESTINY-Breast03試験 は、HER2陽性の切除不能な転移性乳がん患者さんを対象に、二次治療としてトラスツズマブ デルクステカンとトラスツズマブ エムタンシン(製品名:カドサイラ)を比較した第3相試験です。解析の結果、主要評価項目の無増悪生存期間の改善が認められ、安全性に関しても新たな懸念は認められませんでした。

 同社は今回の承認申請に際し、次のように述べています。

 「HER2陽性の再発・転移性の乳がん治療における新たな治療の選択肢を提供することで、国内のがん患者さんに貢献できるものと期待しております」