切除不能または転移性の悪性黒色腫の治療薬として、OpdualagをFDAが承認
2022/04/06
文:がん+編集部
切除不能または転移性の悪性黒色腫の治療薬として、ニボルマブ(製品名:オプジーボ)とレラトリマブの固定用量配合剤「Opdualag」が、米国食品医薬品局(FDA)から承認されました。
Opdualag、オプジーボと比べ病勢進行または死亡リスクを25%低減
ブリストル マイヤーズ スクイブ社は2022年3月18日、切除不能または転移性の悪性黒色腫の治療薬として、Opdualagの承認をFDAから取得したことを発表しました。今回の承認は、RELATIVITY-047試験の結果に基づくものです。
Opdualagは、抗PD-1抗体ニボルマブと新規の抗LAG-3抗体レラトリマブの免疫療法薬2剤の固定用量配合剤です。
RELATIVITY-047試験は、未治療の転移性または切除不能な悪性黒色腫患者さん714人を対象に、Opdualagとニボルマブを比較した第2/3相試験です。主要評価項目は無増悪生存期間、副次的評価項目は全生存期間、奏効率でした。
試験の結果、Opdualagはニボルマブと比べ病勢進行または死亡リスクを25%低減し、無増悪生存期間を2倍以上延長しました。安全性に関しては、これまでに認められているニボルマブの安全性プロファイルと同様で、ニボルマブ単剤療法と比較して、同併用療法に関する新たな安全性事象は認められませんでした。グレード3~4の有害事象が、Opdualag18.9%、ニボルマブ9.7%で発現しました。投与中止に至った薬剤に関連する有害事象が、Opdualag14.6%、ニボルマブ6.7%で発現しました。
ダナファーバーがん研究所メラノーマセンター長兼がん免疫療法センター長のF. Stephen Hodi医師は、次のように述べています。
「免疫チェックポイント阻害薬が10年以上前に初めて承認されて以来、私たちは、免疫療法薬が単剤療法および併用療法で進行悪性黒色腫患者さんの治療に革新をもたらすさまを目にしてきました。本日の承認はとりわけ重要です。免疫療法薬2剤によるこのまったく新しい併用療法は、LAG-3とPD-1の2つの異なる免疫チェックポイントを標的とすることで相乗効果を発揮し、抗腫瘍応答を促進する可能性を示しています」