オプジーボとヤーボイ、根治切除不能な進行・再発食道がんに対する承認事項の一部変更承認を取得

2022/06/10

文:がん+編集部

 ニボルマブ(製品名:オプジーボ)とイピリムマブ(製品名:ヤーボイ)が、根治切除不能な進行・再発食道がんに対する承認事項の一部変更が承認されました。

オプジーボとヤーボイ、「根治切除不能な進行・再発の食道がん」の一次治療としても使用可能に

 小野薬品工業とブリストル マイヤーズ スクイブ社は2022年5月26日、ニボルマブとイピリムマブの「根治切除不能な進行・再発の食道がん」を対象とした併用療法に係る国内製造販売承認事項の一部変更承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、CheckMate-648試験の結果に基づくものです。

 CheckMate-648試験は、治療歴のない切除不能な進行性、再発または転移性の食道扁平上皮がん患者さんを対象に、「ニボルマブ+イピリムマブ」併用療法および「ニボルマブ+化学療法(フルオロウラシル+シスプラチン)」併用療法を、化学療法と比較評価した第3相試験です。主要評価項目は、PD-L1発現率が1%以上の患者さんに対するニボルマブによる2種類の併用療法を化学療法と比較した全生存期間および無増悪生存期間、副次評価項目は、全無作為化患者集団に対する全生存期間、無増悪生存期間でした。

 あらかじめ計画された中間解析の結果、ニボルマブによる2種類の併用療法が、化学療法と比較して、PD-L1発現率が1%以上の患者さんおよび全無作為化患者集団で統計学的に有意かつ臨床的に意義のある全生存期間の延長を示しました。ニボルマブによる2種類の併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されている各薬剤のものと一貫していました。

 今回の承認事項の一部変更承認により、ニボルマブとイピリムマブは、「がん化学療法後に増悪した」という条件が削除されたため、「根治切除不能な進行・再発の食道がん」の一次治療としても使用できることになります。