ポライビー、未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する治療薬として承認
2022/09/15
文:がん+編集部
未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する治療薬として、ポラツズマブ ベドチン(製品名:ポライビー)が承認されました。
「ポライビー+R-CHP療法」、R-CHOP療法と比較して病勢進行または死亡リスクを27%低減
中外製薬は2022年8月24日、ポラツズマブ ベドチンが、未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する適応追加の承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、POLARIX試験の結果に基づくものです。
POLARIX試験は、未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者さん879人を対象に、「ポラツズマブ ベドチン+R-CHP療法(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、プレドニゾン)」併用療法とR-CHOP療法(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン)を比較した第3相試験です。主要評価項目は無増悪生存期間でした。
解析の結果、「ポラツズマブ ベドチン+R-CHP療法」はR-CHOP療法と比較して、病勢進行または死亡リスクを27%低減し、統計学的に有意な改善が認められました。安全性に関しては、グレード3~4の有害事象の割合はそれぞれ57.7%と57.5%、重篤な有害事象の割合はそれぞれ34.0%、30.6%で、グレード5の有害事象は3.0%、2.3%でした。また、減量に至った有害事象は9.2%、13.0%でした。
同社の代表取締役社長 CEOの奥田 修氏は、次のように述べています。
「今回の適応拡大により、ポライビーを未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する20年ぶりの新しい治療法としてお届けできることを大変嬉しく思います。再発・難治性に加えて、未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対しても本剤をお役立ていただけるよう、血液がんにおける長い経験と専門性を生かし、引き続き適正使用情報の提供を行ってまいります」