日本口腔外科学会と楽天メディカル、「口腔(こうくう)がんを知ろう!」と題した啓発活動を11月に実施

2022/11/15

文:がん+編集部

 日本口腔外科学会と楽天メディカルは、「口腔(こうくう)がんを知ろう!」と題した啓発活動を11月に実施。一人でも多くの人に口腔がんについて知ってもらい、同疾患に対する予防や早期発見に繋がるような活動として、楽天の公式キャラクター「お買いものパンダ」を用いた口腔がん啓発シールを全国の医療機関などで順次配布します。

口腔がんの認知度向上・予防・早期発見を目指すための活動

 楽天メディカルは2022年10月28日、日本口腔外科学会とともに「口腔(こうくう)がんを知ろう!」と題した啓発活動を11月に実施することを発表しました。

 11月8日は「いい歯の日」、11月15日は「口腔がんの日」として制定されています。より多くの人が口腔がんについて理解を深め、予防や早期発見につながることを目的に、11月に啓発活動が行われます。その1つとして、楽天の公式キャラクター「お買いものパンダ」を用いた口腔がん啓発シールが全国の医療機関などで順次配布されます。啓発シールには、口腔がんの予防や健康維持につながるように、「禁煙」「節酒」「口腔ケア」「適度な運動」などの活動を呼びかけるデザインとなっています。

 また、日本口腔外科学会と同社が本啓発活動の前に実施した「口腔がんに関する認知度調査」の結果を参考に、同学会の理事長で奈良県立医科大学口腔外科の桐田忠昭教授による、啓発記事「口の中にできるがん『口腔(こうくう)がん』。その特徴や予防方法は?」のQRコードが掲載されています。

 口腔がんに関する認知度調査では、「口腔がんという疾患名を聞いたことがありますか?」「口の中に違和感がある時は、どの科を受診するのが良いと思いますか?」「口腔がんの原因とされているのは何だと思いますか?」など、認知度がどの程度あるのかが調査されました。

 調査の結果、口腔がんという疾患を聞いたことがある人は80%、聞いたことがない人が20%でした。どの科を受診すれば良いと思うかという質問(複数回答可)に関しては、口腔外科が約80%、歯科が約65%、耳鼻咽喉科が約30%、頭頸部外科が約10%、整形外科が約1%という結果でした。また、口腔がんの原因に関する質問(複数回答可)に関しては、喫煙が約80%、過度の飲酒が約50%、合わない入れ歯が約40%、虫歯の放置が約65%、歯磨きをほとんどしないが約60%でした。

 桐田教授は、調査結果を基にした啓発記事の中で口腔がんの原因に関して、次のように解説しています。

 「飲酒時の喫煙は、たばこに含まれている発がん性物質がアルコールによって溶けて口の中の粘膜に作用するため、リスクはより高くなると言われています。喫煙・飲酒を控えることが予防の第一歩になるでしょう。それ以外にも、口の中が清潔でなかったり、虫歯を放置したり、合わない入れ歯やかぶせ物による刺激なども要因として挙げられます。上記に示した通り、調査結果では、合わない入れ歯が口腔がんの要因となるということがあまり知られていませんでした。定期的なセルフチェックを行うことで、早い段階で口腔がんを発見でき、早期治療に繋がります。月に一回、以下のセルフチェックをお勧めします」