イミフィンジ、「切除不能な胆道がん」の適応で国内承認

2023/02/03

文:がん+編集部

 デュルバルマブ(製品名:イミフィンジ)は、「切除不能な胆道がん」の適応を国内で承認されました。

「イミフィンジ+化学療法」、「プラセボ+化学療法」と比較して死亡リスクを20%低下

 アストラゼネカは2022年12月28日、デュルバルマブが、「切除不能な胆道がん」の適応で厚生労働省からの承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、TOPAZ-1試験の結果に基づくものです。

 TOPAZ-1試験は、肝内胆管がん、肝外胆管がん、胆嚢がん(乳頭部がんを除く)などの切除不能な進行または転移性胆道がん患者さん685人を対象に、「デュルバルマブ+化学療法(ゲムシタビンおよびシスプラチン)」併用療法と「プラセボ+化学療法」を比較した第3相試験です。主要評価項目は全生存期間、主要な副次的評価項目は無増悪生存期間、全奏効率、安全性などでした。

 中間解析の結果、「デュルバルマブ+化学療法」併用療法は「プラセボ+化学療法」と比較して死亡リスクを20%低下。全生存期間の中央値は、それぞれ12.8か月と11.5か月でした。また、「デュルバルマブ+化学療法」併用療法により、病勢進行または死亡リスクが25%低下したことも示されました。

 安全性に関しては、グレード3または4の治療に関連する有害事象は、「デュルバルマブ+化学療法」併用療法を受けた患者さんの62.7%、「プラセボ+化学療法」を受けた患者さんの64.9%で認められました。投与中止に至った治療に関連のある有害事象は、「デュルバルマブ+化学療法」併用療法を受けた患者さんの8.9%で認められたのに対し、「プラセボ+化学療法」を受けた患者さんでは11.4%でした。