キイトルーダ術前・術後補助療法、切除可能な非小細胞肺がんに対し国内申請

2023/10/03

文:がん+編集部

 ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)に対して、切除可能な非小細胞肺がんへの効能・効果を追加する国内申請が行われました。術前の「ペムブロリズマブ+化学療法」併用療法と、それに続く術後のペムブロリズマブ単独療法についての申請です。

キイトルーダ併用療法、プラセボと比較して疾患の再発、進行または死亡リスクを42%低下

 MSDは2023年9月7日、ペムブロリズマブについて、切除可能な非小細胞肺がんに対する術前の化学療法との併用療法と、それに続く術後のペムブロリズマブ単独療法としての製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったことを発表しました。今回の申請は、KEYNOTE-671試験の結果に基づくものです。

 KEYNOTE-671試験は、切除可能なステージ2、3A、3Bの非小細胞肺がん患者さん797人を対象に、「ペムブロリズマブ+化学療法」併用による術前補助療法とそれに続くペムブロリズマブ単独での術後補助療法を、術前の「プラセボ+化学療法」に続くプラセボによる術後補助療法と比較した第3相試験です。主要評価項目は無イベント生存期間、全生存期間、主な副次的評価項目は病理学的完全奏効、病理学的奏効などでした。

 解析の結果、ペムブロリズマブ併用療法ではプラセボと比較して無イベント生存期間の統計学的に有意な改善が認められ、疾患の再発、進行または死亡リスクを42%低下させました。安全性に関しては、これまでに認められている安全性プロファイルと一貫していました。