Ojjaara、貧血を伴う骨髄線維症に対する治療薬としてFDAが承認

2023/11/09

文:がん+編集部

 貧血を伴う骨髄線維症に対する治療薬として、モメロチニブ(製品名:Ojjaara)が米国食品医薬品局(FDA)から承認されました。

Ojjaara、総症状スコア50%以上減少した患者さんの割合がダナゾールと比較して有意に高い

 グラクソ・スミスクラインは2023年9月15日、前治療歴の有無にかかわらず貧血を伴う骨髄線維症患者さんを対象とする治療薬として、モメロチニブがFDAから承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、MOMENTUM試験とSIMPLIFY-1試験の結果に基づくものです。

 MOMENTUM試験は、JAK阻害薬の治療歴があり、症状および貧血がある骨髄線維症患者さんを対象に、モメロチニブとダナゾールを比較した第3相試験です。主要評価項目はMFSAFと呼ばれる評価手法による24週目のTSS値(総症状スコア)でした。

 解析の結果、モメロチニブはダナゾールと比較してTSSが50%以上減少した患者数の割合が有意に大きいことがわかりました。最も頻繁に発生したグレード3以上の有害事象は検査値による血液学的異常で、貧血(モメロチニブ61%・ダナゾール75%)、血小板減少症(28%・26%)でした。最も頻繁に発生したグレード3以上の非血液学的有害事象は、急性腎障害(3%・9%)、肺炎(2%・9%)でした。

 SIMPLIFY-1試験は、JAK阻害薬による治療歴のない骨髄線維症患者さんを対象に、モメロチニブとルキソリチニブを比較した第3相試験です。試験の結果、脾臓縮小割合(35%以上の減少)に基づくモメロチニブの治療効果が認められました。

 Atrium Health Levine Cancer Centerのプレジデントで、Atrium Health Wake Forest Baptist Comprehensive Cancer Centerのエグゼクティブ・ディレクターである米国内科学会上級会員のルベン・A・メサ医師は、次のように述べています。

 「モメロチニブにより、貧血を伴う骨髄線維症患者さんに新たな標準治療を確立できる可能性があります。貧血を伴う骨髄線維症の患者さんは、貧血、全身症状、脾腫といった骨髄線維症の主な症状を治療するための選択肢が限られています。このような主要な症状に対する対処は治療法に大きな違いをもたらします」

 また、骨髄増殖性腫瘍研究基金のチーフ・エグゼクティブ・オフィサーであるカピラ・ビゲス氏は、次のように述べています。

 「骨髄線維症の管理に役立つ新たな選択肢として、モメロチニブが患者さんと医療従事者に提供されることを嬉しく思います。この複雑で慢性的な経過をたどる血液がんの謎を解明する一歩として、この新たな治療薬はこの分野において大きな進歩であるといえます」