レポトレクチニブ、ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんの治療薬として国内申請
2023/12/05
文:がん+編集部
ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんの治療薬として、レポトレクチニブが国内承認申請されました。
レポトレクチニブ、ROS1陽性局所進行性または転移性非小細胞肺がん患者さんに対し高い奏効率と持続的な奏効を示す
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社は2023年10月25日、ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんの治療薬として、レポトレクチニブの国内承認申請を行ったことを発表しました。今回の申請は、TRIDENT-1試験の結果に基づくものです。
TRIDENT-1試験は、非小細胞肺がんを含むROS1、NTRK1~3、ALKの遺伝子再構成がある進行性固形がん患者さんを対象に、レポトレクチニブの安全性、忍容性、薬物動態、抗腫瘍活性を評価した第1/2相試験です。第1相パートの評価項目は安全性、薬物動態が含まれ、第2相パートでは、ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんおよびNTRK融合遺伝子陽性進行固形がんを対象とし、主要評価項目は奏効率でした。
解析の結果、ROS1陽性の局所進行性または転移性非小細胞肺がん患者さんで、高い奏効率と持続的な奏効が認められました。
同社の研究開発本部長の杉田真氏は、次のように述べています。
「ROS1融合遺伝子陽性の進行非小細胞肺がんの治療には、いくつかの既存の治療法があるものの、薬剤への耐性発現や脳転移といったアンメット・メディカルニーズに対応する新たな治療選択肢が求められています。近い将来、レポトレクチニブが、ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん患者さんにとっての新たな治療選択となることを期待しています」