頭頸部アルミノックス治療の5回以上治療の安全性を確認する臨床試験を開始

2024/01/05

文:がん+編集部

 切除不能な局所進行または再発の頭頸部がんを対象に、アルミノックス治療(光免疫療法)の5回以上治療の安全性を確認する製造販売後臨床試験「ASP-1929-402試験」が開始されました。

アルミノックス治療の保険適用条件、完全奏効が得られない場合4週間以上の間隔を空けて最大4回まで

 楽天メディカル株式会社は2023年11月16日、頭頸部アルミノックス治療の5回以上治療の安全性を確認するASP-1929-402試験を開始したことを発表しました。

 ASP-1929-402試験は、アルミノックス治療の4回目治療を完了し、5回目治療が必要な切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部がん患者さんを対象に、アルミノックス治療の5回以上治療における安全性(忍容性)を評価する製造販売後臨床試験です。

 セツキシマブ サロタロカンナトリウム(製品名:アキャルックス)とBioBladeレーザシステムによるアルミノックス治療は、2020年9月に「切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部がん」の効能・効果で国内承認されました。完全奏効が得られない場合は、4週間以上の間隔を空けて最大4回まで保険適用として治療が受けられますが、5回目以上の継続治療は、現在の条件では困難です。このような背景から、5回以上治療の安全性と有効性を評価する臨床試験が実施されることになりました。

 ASP-1929-402試験は、東京医科大学病院、愛知県がんセンター、神戸大学医学部附属病院、広島大学病院、九州医療センターの5施設で行われます。

 同社は、次のように述べています。

 「本試験の実施医療機関と連携し、切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部がんに対する5回以上治療の安全性の評価を迅速に進め、回数制限のない治療の提供を目指してまいります」