オプジーボ、悪性中皮腫に対する適応追加で国内承認

2024/01/22

文:がん+編集部

 悪性胸膜中皮腫を除く悪性中皮腫に対する適応追加で、ニボルマブ(製品名:オプジーボ)が国内承認されました。

オプジーボ、測定可能病変がある悪性中皮腫患者さんの奏効率(中央判定)が35.7%で主要評価項目を達成

 小野薬品工業株式会社とブリストル マイヤーズ スクイブ株式会社は2023年11月24日、ニボルマブが悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)に対する効能または効果の追加に係る製造販売承認事項一部変更承認を取得したことを発表しました。今回の承認はVIOLA試験の結果に基づくものです。

 VIOLA試験は、化学療法既治療または未治療の悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)患者さんを対象に、ニボルマブの有効性と安全性を評価した医師主導による第2相試験です。主要評価項目は奏効率(中央判定)、副次評価項目は、奏効率(医師判定)、病勢制御率、全生存期間、無増悪生存期間などでした。

 試験の結果、測定可能病変がある患者さんの奏効率(中央判定)は35.7%で主要評価項目を達成しました。また、悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)に対する薬物治療歴の有無別の奏効率(中央判定)は、薬物治療歴無42.9%、薬物治療歴有28.6%で、薬物治療歴の有無を問わず奏効が確認されました。安全性に関しては、これまでに報告されている安全性プロファイルと一貫していました。

 なお、ニボルマブは、2018年8月に「がん化学療法後に増悪した切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫」、2021年5月にイピリムマブ(製品名:ヤーボイ)との併用で「切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫」の効能・効果で承認を取得しています。