手術支援ロボット「ダビンチSP」による体の表面を傷つけない中咽頭がんの手術を国立がん中央病院が実施

2024/05/13

文:がん+編集部

 手術支援ロボット「ダビンチSP」による、体の表面を傷つけない中咽頭がんの手術を国立がん研究センター中央病院が実施しました。

より侵襲が少なく整容性を向上させたロボット手術で、頭頸部領域、乳腺領域、進行した一部高難度症例において実施可能

 国立がん研究センターは2024年4月15日、ダビンチSPを用いた体の表面を傷つけない中咽頭がんの手術を同センター中央病院で実施したことを発表しました。

 同病院では、これまで、ダビンチSPの従来型であるダビンチXiを2台活用し、年間で400件以上の泌尿器や消化器、婦人科領域のがんを中心としたロボット手術を実施してきました。今回、新たに最新型のダビンチSPを導入し、従来型のロボットでは操作に制限があった高難度症例である頭頸部の手術(中咽頭がん手術)を実施し安全に終了しました。

 従来型のダビンチXiは、アームが4本であるのに対し、ダビンチSPはシングルポート(アームが1本)となっており、より侵襲が少なく整容性を向上させたロボット手術が期待でき、頭頸部領域、乳腺領域、さらには進行した一部高難度症例において実施可能となります。

 外科手術やロボット手術の経験豊富な専門医がダビンチSPを活用することで、体の奥の狭い部位に発生していたためこれまでロボット手術が困難であったがんや、高難度症例でも、ロボット手術を実施できるようになります。また、患者さんにとっては、ダビンチSPの活用により、従来のロボット手術よりも体への負担が少なく、術後の回復がより早くなるメリットがあります。

 同研究センターは今後の展開として、次のように述べています。

 「当院では、ダビンチSPを活用し、頭頸部領域、乳腺・婦人科領域、泌尿器、消化器などに発生した難度の高い進行がん手術を中心に症例を積み重ねながら、シングルポートによるロボット手術の術式を新たに確立し、全国の医療機関への普及へ向けた先進的な役割を果たして参ります」