サークリサ、多発性骨髄腫の一次治療薬として国内申請
2024/05/31
文:がん+編集部
未治療の多発性骨髄腫を対象に、イサツキシマブ(製品名:サークリサ)を「ボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン」併用療法(VRd療法)に追加する新たな併用療法(IsaVRd療法)が承認申請されました。
IsaVRd療法、VRd療法と比較して無増悪生存期間を有意に延長
サノフィ株式会社は2024年5月14日、多発性骨髄腫の一次治療でイサツキシマブをVRd療法に追加するIsaVRd療法について製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったことを発表しました。今回の申請はIMROZ試験の結果に基づくものです。
IMROZ試験は、未治療の多発性骨髄腫患者さん484人を対象に、IsaVRd療法とVRd療法を比較した第3相試験です。主要評価項目は無増悪生存期間、主な副次的評価項目は完全奏効率、完全奏効例における微小残存病変陰性化率、VGPR以上の奏効率、全生存期間などでした。
試験の結果、IsaVRd療法はVRd療法と比較して無増悪生存期間を有意に延長することが示されました。
イサツキシマブは、多発性骨髄腫の腫瘍細胞表面に高頻度かつ一様に発現しているCD38受容体の特異的エピトープを標的とするモノクローナル抗体製剤です。日本では2020年8月に発売し、現在4種類の治療レジメンで承認されています。