キイトルーダと化学療法の併用療法、治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する効能・効果で国内承認

2024/06/06

文：がん＋編集部

　ペムブロリズマブ（製品名：キイトルーダ）と化学療法との併用療法が、治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する効能・効果で国内承認されました。

「キイトルーダ＋化学療法」、「プラセボ＋化学療法」と比較して死亡リスクを22％低下

　MSD株式会社は2024年5月17日、ペムブロリズマブと化学療法との併用療法が、治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する効能・効果で国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得したことを発表しました。今回の承認は、KEYNOTE-859試験、KEYNOTE-062試験、KEYNOTE-659試験の結果に基づくものです。

　KEYNOTE-859試験は、HER2陰性の局所進行性切除不能または転移性胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんの患者さん1,579人を対象に、一次治療としての「ペムブロリズマブ＋化学療法」と「プラセボ＋化学療法」を比較した第3相試験です。主要評価項目は全生存期間、副次評価項目は無増悪生存期間、全奏効率、奏効期間、安全性などです。

　解析の結果、「ペムブロリズマブ＋化学療法」は「プラセボ＋化学療法」と比較して死亡リスクを22％低下。統計学的に有意で臨床的に意味のある全生存期間の延長が認められました。また、副次評価項目である無増悪生存期間と奏効率についても、統計学的に有意で臨床的に意味のある延長が認められました。

　安全性に関しては、95.7%で副作用が認められました。20%以上で認められた主な副作用は、悪心41.4%、下痢32.1%、貧血31.0%、嘔吐27.4%、血小板数減少25.0%、好中球数減少24.6%、手掌・足底発赤知覚不全症候群24.1%、食欲減退21.4%、疲労20.0%でした。