ザイティガ、内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺がんで適応追加承認

2018/02/23

文:がん+編集部

全生存期間と画像上の無増悪生存期間の優位性確認

 ヤンセンファーマ株式会社は2月16日、抗アンドロゲン薬のアビラテロン(製品名:ザイティガ)について、内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺がんに対して、効能・効果の追加に関する承認を取得したと発表しました。

 アビラテロンは、2014年7月に去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)に対する効能・効果で、日本で承認を取得しています。今回の適応追加承認は、内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子がある前立腺がん患者さんを対象とした臨床試験「LATITUDE試験(PCR3011試験)」の結果を受けてのものです。試験の結果、全生存期間と画像上の無増悪生存期間が、アンドロゲン除去療法(ADT)+アビラテロン+プレドニゾン(日本未承認)の併用療法のADT群に対する優位性が検証されたとしています。

 LATITUDE試験の治験責任医師である国立がん研究センター東病院の松原伸晃先生は、「アビラテロンは、高リスクホルモン療法未治療転移性前立腺がん患者さんへの標準治療のひとつとして推奨されます」とコメントを発表しています。

※前立腺がんの悪性度を数値化したグリソンスコアが8以上、骨スキャンで3か所以上の骨病変がある、内臓転移(リンパ節への転移は除く)がある、といった因子のうち、少なくとも2つの因子がある患者さん。