【週刊】がんプラスPickupニュース(2025年1月14日)

2025/01/14

文:がん+編集部

慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫を対象にジャイパーカを評価したBRUIN CLL-321試験の結果を発表

 米イーライリリー・アンド・カンパニーは2024年12月9日、BRUIN CLL-321試験の結果を発表しました。

 BRUIN CLL-321試験は、共有結合型BTK阻害薬による治療歴のある慢性リンパ性白血病または小リンパ球性リンパ腫患者さん238人を対象に、ピルトブルチニブ(製品名:ジャイパーカ)を、治験医師が選択したIdelaR療法(イデラリシブ+リツキシマブ)またはBR療法(ベンダムスチン+リツキシマブ)と比較した第3相試験です。試験の結果、ピルトブルチニブはIdelaR療法またはBR療法と比べて病勢進行または死亡リスクを46%低減。主要評価項目である無増悪生存期間の改善が認められました。

再発・難治性の多発性骨髄腫を対象、Blenrepを評価したDREAMM-7試験の中間解析結果を発表

 英グラクソ・スミスクライン社は2024年12月9日、DREAMM-7試験の中間解析の結果を発表しました。

 DREAMM-7試験は、1ライン以上の多発性骨髄腫治療歴があり、直近の治療中または治療後に病勢進行が確認された再発または難治性の多発性骨髄腫患者さんを対象に、「ベランタマブ マホドチン(製品名:Blenrep)+ボルテゾミブ+デキサメタゾン」併用療法(BVd療法)と、「ダラツムマブ+ボルテゾミブ+デキサメタゾン」併用療法(DVd療法)を比較した第3相試験です。中間解析の結果、BVd療法はDVd療法と比較して統計学的有意かつ臨床的に意義のある全生存期間の延長が認められました。

再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫対象、イエスカルタを評価した3つの新たな解析結果を発表

 ギリアド・カンパニーの米Kite社は2024年12月8日、再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫を対象に、アキシカブタゲン シロルユーセル(製品名:イエスカルタ)を評価した3つの新たな解析結果を第66回米国血液学会年次総会および展示会で報告したことを発表しました。

 国際血液骨髄移植研究センターのデータを用いた大規模リアルワールド解析において、2022~2023年に2次治療としてアキシカブタゲン シロルユーセルを投与された再発/難治性大細胞型B細胞リンパ腫患者さんの全生存率は71%となり、第3相ZUMA-7試験と一貫性のある結果を示しました。また3次治療以降では、サイトカイン放出症候群などの有害事象が経年的に減少する傾向が認められました。

 さらに、自家幹細胞移植非適応の高リスク再発/難治性大細胞型B細胞リンパ腫患者さんを対象に二次治療のアキシカブタゲン シロルユーセル投与後の健康関連QOLを評価した第2相ALYCANTE試験の解析では、QOLの長期安定が認められました。