エンザルタミド、去勢抵抗性前立腺がんの効能・効果で錠剤の剤形追加の承認

2018/03/08

文:がん+編集部

エンザルタミド、新しい剤形では服用時の負担減に期待

 アステラス製薬株式会社は3月1日、エンザルタミド(製品名:イクスタンジ) について、剤形追加として承認申請していた「イクスタンジ錠40mg、同80mg」が去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)の効能・効果で日本での製造販売承認を取得したことを発表しました。

 前立腺がんでは、男性ホルモンのアンドロゲンの刺激で増殖するため、男性ホルモンの分泌を抑える(去勢)ホルモン療法が有効ですが、このような治療を行っても進行してしまうことがあります。こうした状態をCRPCといいます。

 エンザルタミドは、前立腺に発現しているアンドロゲン受容体と男性ホルモンが結合するのを阻害することで、前立腺がんの増殖を抑制します。

 イクスタンジ錠40mg、同80mgは、イクスタンジカプセル40mgと比べて小さなサイズです。そのため、服用時の患者さんの負担を軽減することが期待されます。また80mg錠の場合、1回あたりの服薬数を減らすこともできるとしています。

 エンザルタミドは、世界70か国以上で発売されており(2018年1月現在)、日本では2014年5月に、去勢抵抗性前立腺がんの効能・効果で販売開始されています。