切除不能の進行・再発非小細胞肺がんに対する新しい免疫チェックポイント阻害剤が発売

文:がん+編集部

 切除不能の進行・再発非小細胞肺がんに対する新しい免疫チェックポイント阻害剤が発売されました。非小細胞肺がんに対する免疫チェックポイント阻害剤では、ニボルマブ(製品名:オプジーボ)ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)に続き、3剤目となります。

PD-L1を標的とした新しい免疫チェックポイント阻害剤「アテゾリズマブ」

 中外製薬株式会社は4月18日、切除不能な進行・再発非小細胞肺がんを効能・効果として、抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体アテゾリズマブ(製品名:テセントリク)を発売しました。

 日本の肺がんの罹患者数は、約12万8700人と推計されています。年間の死亡数は約7万8000人にのぼり、がんによる死亡原因の第1位となっています。

 アテゾリズマブは、がん細胞に発現しているPD-L1を標的とした免疫チェックポイント阻害剤です。がん細胞を攻撃するT細胞の表面に発現しているPD-1やB7.1とPD-L1が結合するとT細胞の働きが阻害され、T細胞の攻撃からがん細胞が逃れてしまいます。アテゾリズマブは、このPD-L1と結合することで、PD-1やB7.1とPD-L1の結合を阻害し、T細胞によるがん細胞の攻撃を促進すると考えられています。

 すでに発売されている、ニボルマブやペムブロリズマブは、T細胞に発現しているPD-1と結合することで、T細胞によるがん細胞の攻撃を促進しています。

 中外製薬代表取締役社長CEOの小坂達朗氏は「がん免疫療法は、がん治療を大きく転換しうる画期的な治療法として期待を集めています。より多くのがん患者さんでの治療効果の持続、生存率の向上、ひいては治癒を実現するために、複数のがん種、併用療法での臨床開発を進めていきます」とコメントしています。