タグリッソ、EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん“一次治療”の適応拡大で承認
2018/08/29
文:がん+編集部
タグリッソが、EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がんの適応追加承認を取得しました。これによって、1次治療から使用できることとなります。
タルセバ、イレッサとの比較で、無増悪生存期間を延長
アストラゼネカ株式会社は8月21日、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)のオシメルチニブ(製品名:タグリッソ)について、EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がんの適応追加承認を取得したことを発表しました。
今回の承認は、主に第3相臨床試験FLAURA試験の結果に基づくものです。FLAURA試験は、前治療歴のない局所進行あるいは転移性EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん患者さんを対象に、第3世代のEGFR-TKIのオシメルチニブと、現在の標準治療で第1世代のEGFR-TKIのエルロチニブ(製品名:タルセバ)あるいはゲフィチニブ(製品名:イレッサ)とを比較検討した試験です。
試験の結果、無増悪生存期間(PFS)※1 の中央値は、オシメルチニブで18.9か月、対照群で10.2か月でした。オシメルチニブの安全性データは、過去の臨床試験で認められた安全性プロファイルと一貫していたそうです。
オシメルチニブは、これまで1次治療として承認されているEGFR-TKI3剤の使用後に耐性ができた場合に使用できましたが、今回の承認によって1次治療から使用できることとなります。
※1 奏効例(完全または30%の部分消失)で治療中にがんが進行せず安定した状態の期間のことです。