第3世代ALK陽性非小細胞肺がん治療薬「ローブレナ」日本で世界初承認

文:がん+編集部

 ロルラチニブが世界初承認。ALK阻害剤の耐性や脳転移で既存の治療で十分な治療効果が得られないALK陽性非小細胞肺がん患者さんに対する新たな治療選択として期待されます。

ALK阻害薬の耐性後にも治療効果が期待できる第3世代のALK阻害薬

 ファイザー株式会社は9月21日、ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発非小細胞肺がんに対する効能・効果でロルラチニブ(製品名:ローブレナ)の製造販売承認を取得したと発表しました。日本が世界に先駆けての承認となります。

 ALK融合遺伝子は、ALK遺伝子とほかの遺伝子が融合してできる特殊な遺伝子で、ALK融合たんぱくをつくります。このたんぱく質の作用により、がん細胞を刺激することでがんの増殖、生存、血管新生が起こります。

 ロルラチニブは、ALK融合遺伝子に対して選択的に阻害する分子標的薬で、ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんで、ALK阻害薬に対して抵抗性や不耐容がある患者さんに対して承認された第3世代のALK阻害薬です。

 ロルラチニブは現在、ALK陽性転移性の非小細胞肺がんに対する第1選択薬としてロルラチニブとクリゾチニブ(製品名:ザーコリ)を比較する非盲検無作為化比較試験第3相CROWN試験」が進行中です。

 ファイザー取締役 医薬開発部門長マリエピエール・ガスティノー氏は「第1世代のザーコリに続き、第3世代のALK阻害剤であるローブレナの承認を取得したことを大変嬉しく思います。ローブレナは、ファイザー社が有する臨床経験に基づき、ALK阻害剤の耐性機序を解明し、かつ血液脳関門を通過できるように設計し、創製した薬剤です。国際共同第Ⅰ/Ⅱ相試験において、複数回のALK阻害剤の治療を受けた患者さんを含む全ての患者群で高い奏効率が認められ、頭蓋内腫瘍に対する効果も確認されました。獲得耐性や脳転移の出現によって既存の治療法では十分な効果が得られず、治療に難渋する患者さんへの新たな治療選択肢となることを期待しています」とコメントしています。