キイトルーダ、胃がん/食道胃接合部がん治験の結果を発表

文:がん+編集部

 進行胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんに対する、ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)単独、および、ペムブロリズマブ+化学療法との併用療法の治験の結果が発表され、現在の標準治療である化学療法に対して非劣性が示されました。

キイトルーダ単独、化学療法に対する全生存期間の非劣性を示す

 メルク・アンド・カンパニーは5月10日に、進行胃腺がんまたは食道胃接合部腺がんの初回治療として抗PD-1抗体「ペムブロリズマブ」の単独療法および化学療法(シスプラチン+5-フルオロウラシルまたはカペシタビン)との併用療法を評価したKEYNOTE-062試験について、最終解析の主要結果を発表しました。

 KEYNOTE-062試験は、PD-L1陽性、HER2陰性の進行胃腺がんまたは食道胃接合部腺がん患者さん763人を対象とした部分盲検化無作為化実薬対照バイオマーカー選択の第3相臨床試験です。ペムブロリズマブ単独群、ペムブロリズマブ+シスプラチン+5-フルオロウラシルまたはカペシタビン併用群、プラセボ+シスプラチン+5-フルオロウラシルまたはカペシタビン併用群の3群に分けて投与され、治療は病勢進行または許容できない毒性が認められるまで継続されました。主要評価項目は、無増悪生存期間(PD-L1の発現率1%以上の患者さん)および全生存率(PD-L1発現率1%および10%以上の患者さん)でした。

 その結果、ペムブロリズマブ単独群でPD-L1発現率が1%以上の患者さんでは、標準治療である化学療法に対する全生存期間の非劣性が示され、主要評価項目を達成しました。一方で、ペムブロリズマブ+化学療法併用では、PD-L1発現率1%以上と10%以上群の全生存率、PD-L1発現率1%以上群の無増悪生存期間ついては、化学療法に対して優越性は示されませんでした。

 安全性に関しては、ペムブロリズマブの胃がんの治験で報告されているものと一致しており、新たな安全性シグナルは認められなかったそうです。

 同社研究開発本部シニアバイスプレジデント、グローバル臨床開発責任者でチーフメディカルオフィサーのRoy Baynes博士は「胃がんは従来から治療が困難とされており、特に転移が認められる場合には、多くの国々で死亡率が高いまま推移しています。KEYTRUDA単独療法は、全生存期間については試験対象集団全体で非劣性が示されましたが、すべての主要評価項目を達成することはできませんでした。KEYNOTE-062試験にご協力いただいた患者さん、治験責任医師の皆様に心より感謝するとともに、今後、医学界に詳細な試験結果を報告することを楽しみにしております」と、述べています。