相談:滑膜肉腫が両肺に転移、治療法は?

再発 放射線治療 治療 転移

右肘に再発した滑膜肉腫が悪化し、右腕を切断しましたが、2か月後に両肺への転移が見つかりました。ラジオ波焼灼療法を2回受けましたが、右肺の静脈に近いところにある腫瘍は、切除不能と言われてしまいました。こういう状況の場合の選択肢はありますか?

(本人、女性)

回答:「転移巣完全切除」「40歳以下」「転移が3個以下」などが肺転移の予後良好な因子

日本整形外科学会の「骨軟部腫瘍診療ガイドライン」によると、滑膜肉腫の治療のポイントは以下の通りです。

・軟部肉腫の転移は、肺転移の頻度が最も高く、その他皮膚、軟部組織、リンパ節、骨などに転移がみられることもあります
・転移は、出現時期や部位、多発か単発など状況がさまざまなため、画一的な標準治療の指針はありません
・肺転移に関しては、転移巣の完全切除による長期生存の報告があります
・肺転移の予後良好な因子として、転移巣完全切除のほか、転移出現までの長期無病生存(1~2.5年)、40歳以下、組織学的低悪性度、肺転移個数が3個以下などの報告があります
・その他の治療として、温熱療法、ラジオ波治療、凍結療法などが行われていますが、これらは科学的根拠が少なく、今後の研究が待たれる状況です
・凍結療法は、小径の腎臓がんで保険適用されていますが、その他のがん治療として行われる場合は自由診療となります

凍結治療を受けられるかどうかは、腫瘍の大きさ、位置、その他、患者さん個別の病態により異なります。...

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