CAR-T治療中の患者さんに対するCTL019の治験

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治験

添付文書の適応症患者を対象としたCTL019の第3b相試験

治験概要:

各国/各地域の規制当局が承認したチサゲンレクルユーセルの適応症に合致する患者さんに対する治験。再発/難治性B細胞性急性リンパ芽球性白血病の小児/若年成人患者と再発/難治性大細胞型B細胞性リンパ腫の成人患者さんが対象です。
チサゲンレクルユーセルの安全性に加え、主要な有効性も評価する臨床試験です。
登録予定数は、200人。
フェーズは、第3相臨床試験。
試験デザインは、第3b相、単群、多施設共同、非盲検試験。
試験群:チサゲンレクルユーセル
安全性、3か月時点での最良全奏効、全寛解率などで評価します。

治験薬:チサゲンレクルユーセル

CAR-T療法は、患者さん自身の血液から採取したT細胞を、がん細胞を攻撃するように遺伝子を導入したあと、患者さんに戻す免疫細胞療法です。チサゲンレクルユーセルは、患者さんから採取した血液を細胞加工施設でT細胞だけを分離して、がん細胞を攻撃するように加工され増殖して作られます。がん細胞を攻撃するように、キメラ抗原受容体(CAR)という遺伝子をT細胞に導入するために、人工的に遺伝子操作をしています。
患者さん自身の採取された血液から作られるため、完全テーラーメイドの治療薬です。

治験情報に関する注意点

治験は、治療を兼ねた臨床試験のことです。薬の元となる物質を動物実験などで有効性や安全性を確認した上で、ヒトに対して使用しても同様に安全で治療効果が予測されるもので行われますが、治験の時点ではまだ有効性や安全性が十分に確認できているわけではありません。有効性や安全性が科学的に証明された治療が、標準治療で、新しい治療が必ずしも最良の治療ではないということを理解してください。その一方で標準治療が確立していない、または薬の耐性ができ、効果が期待できる薬がなくなった患者さんにとって治験は新しい治療選択となる可能性もあります。

治験は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則と、「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」を遵守して行われています。これにより、治験に参加される方の利益が損なわれることがないよう、安全な手続きで治験は進められます。

治験情報を探すとき、治験を受けたいと思ったときは、まず治験とはどのようなものなのかを理解してください。
がんの治験情報をお探しの方に知ってほしい5つのこと

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試験概要詳細

試験の名称添付文書の適応症患者を対象としたCTL019(市販用の製造時)の安全性及び有効性を評価する第IIIb相試験
試験の概要各国/各地域の規制当局が承認したチサゲンレクルユーセルの適応症に合致する、再発/難治性(r/r)B細胞性急性リンパ芽球性白血病(pALL)の小児/若年成人患者とr/r大細胞型B細胞性リンパ腫(LBCL)[びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)非特異型、高悪性度B細胞リンパ腫、並びに濾胞性リンパ腫から発生したDLBCLを含む]の成人患者を対象として、CTL019の安全性を評価する。安全性に加え、CTL019の主要な有効性も評価する
疾患名 B細胞性急性リンパ芽球性白血病、大細胞型B細胞性リンパ腫(LBCL)[びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)非特異型、高悪性度B細胞リンパ腫、並びに濾胞性リンパ腫から発生したDLBCLを含む]
試験薬剤名チサゲンレクルユーセル
用法・用量単回静脈内投与
対照薬剤名
用法・用量
試験のフェーズフェーズ3/phase3
試験のデザイン第IIIb相、単群、多施設共同、非盲検試験
目標症例数200
適格基準
  • 本治験に参加する前に、本治験の同意説明/アセント文書に署名している
  • 当該患者用に製造されたチサゲンレクルユーセルの最終製品が市販品の出荷規格を満たしていない
  • 各国/各地域の規制当局が承認したチサゲンレクルユーセルの添付文書で市販用の製造対象外ではない
  • 規格外の材料によって患者が望ましくない安全性上のリスクに曝されるとの判断されていない
  • 患者が重篤又は生命を脅かす疾患/病態を有している
  • 治験責任医師又は治験分担医師により白血球アフェレーシスの再実施が臨床的に適切でないと判断されている
  • 年齢:制限なし
  • 性別:両方
除外基準
  • ヒト免疫不全ウイルス(HIV)陽性の患者
  • B型肝炎ウイルス(HBV)又はC型肝炎ウイルス(HCV)の活動的な複製が認められる患者
  • 中枢神経系原発リンパ腫の患者
  • チサゲンレクルユーセルと同じ分類の薬剤又は代謝物に対して過敏性の既往歴がある患者
  • コントロール不良の活動性感染又は炎症が認められる患者
  • 医学的に治験治療の安全性又は有効性評価に影響を及ぼす可能性があると治験責任医師又は治験分担医師が判断した患者
  • 妊娠中又は授乳中の女性
主要な評価項目安全性/safety
主要な評価方法B細胞性急性リンパ芽球性白血病の群及び大細胞型B細胞性リンパ腫の群を対象としてCTL019の安全性を評価する
副次的な評価項目有効性/efficacy
副次的な評価方法B細胞性急性リンパ芽球性白血病の群及び大細胞型B細胞性リンパ腫の群を対象としてCTL019の有効性を、輸注後3ヵ月時点での最良全奏効/全寛解率により評価する
予定試験期間2019年5月29日~2022年6月30日

出典:臨床研究等提出・公開システムより