進行脱分化型脂肪肉腫に対するBI 907828の治験
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治験名
Brightline-1
脱分化型脂肪肉腫(DDLPS)と呼ばれる種類のがん患者を対象にBI 907828とドキソルビシンを比較する試験
治験概要:
脂肪肉腫に対する治験。脱分化型でMDM2陽性の患者さんが対象です。
BI 907828とドキソルビシンを比較して、有効性と安全性で評価する臨床試験です。
登録予定数は、28人。
フェーズは、第2/3相臨床試験。
試験デザインは、無作為化比較、非盲検、実薬(治療)対照、並行群間比較。
試験群:BI 907828
対照群:ドキソルビシン
無増悪生存期間などで評価します。
疾患解説:脂肪肉腫
疾患の詳細は、「肉腫を知る」を参照ください。
治験薬:BI 907828
BI 907828は、MDM2を標的とした分子標的薬です。
MDM2は、DNA修復、細胞増殖、細胞死などの細胞増殖サイクルの抑制を制御する機能があるp53遺伝子と接合することで不活化させます。
BI 907828は、MDM2と選択的に結合することで、MDM2がp53を不活化することを防止し、p53の機能が回復することで、がん細胞にアポトーシスを起こさせると考えられています。
対照薬:ドキソルビシン
ドキソルビシンは、細胞内のDNAに結合することでDNAやRNAの合成を阻害するアントラサイクリン系の殺細胞性抗がん薬です。
アントラサイクリン系抗がん薬は、DNA鎖を延長させる酵素の阻害、DNA鎖の切断作用により、DNAやRNAの合成を阻害することで、抗腫瘍効果を発揮します。
治験情報に関する注意点
治験は、治療を兼ねた臨床試験のことです。薬の元となる物質を動物実験などで有効性や安全性を確認した上で、ヒトに対して使用しても同様に安全で治療効果が予測されるもので行われますが、治験の時点ではまだ有効性や安全性が十分に確認できているわけではありません。有効性や安全性が科学的に証明された治療が、標準治療で、新しい治療が必ずしも最良の治療ではないということを理解してください。その一方で標準治療が確立していない、または薬の耐性ができ、効果が期待できる薬がなくなった患者さんにとって治験は新しい治療選択となる可能性もあります。
治験は「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的原則と、「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(GCP)」を遵守して行われています。これにより、治験に参加される方の利益が損なわれることがないよう、安全な手続きで治験は進められます。
治験情報を探すとき、治験を受けたいと思ったときは、まず治験とはどのようなものなのかを理解してください。
がんの治験情報をお探しの方に知ってほしい5つのこと
※ここに掲載した情報は、jRCT 臨床研究等提出・公開システム に登録された情報を元にし、がんプラスが独自に記事としてまとめ、提供しています。
※QLife「がん治験情報サービス」でご案内している治験とは異なります。
試験概要詳細
試験の名称 | 脱分化型脂肪肉腫と呼ばれる種類のがん患者を対象にBI 907828とドキソルビシンを比較する試験 |
試験の概要 | 本治験の主要目的は、進行又は転移性DDLPSに対する一次全身治療として、BI 907828がドキソルビシンよりも優れているかどうかを評価することである。本治験のその他の目的は,BI 907828の至適用量を選択することと、BI 907828がドキソルビシンと比較して客観的奏効率、奏効期間、全生存期間、病勢コントロール率、及び忍容性を改善し、生活の質の低下を遅らせるかどうかを評価することである |
疾患名 | 脱分化型脂肪肉腫 |
試験薬剤名 | BI 907828 |
用法・用量 | 30mgまたは45mgを21日おきに1回投与 |
対照薬剤名 | ドキソルビシン |
用法・用量 | 75mg/m2を21日おきに1回投与 |
試験のフェーズ | 2/3 |
試験のデザイン | 無作為化比較、非盲検、実薬(治療)対照、並行群間比較 |
目標症例数 | 28 |
適格基準 |
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除外基準 |
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年齢下限 | 18歳以上 |
年齢上限 | 上限なし |
性別 | 男性・女性 |
主要な評価項目 | 無増悪生存期間 |
主要な評価方法 | |
副次的な評価項目 | |
副次的な評価方法 | |
予定試験期間 | 2022年5月17日~2026年7月27日 |