相談:小細胞肺がんの初回化学療法後の治療選択は?

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小細胞肺がんと診断されました。60代の男性で、喫煙歴ありです。6年半前に「気腫合併肺線維症」(間質性肺炎)の診断を受けているため手術や放射線療法が難しく、カルボプラチンとエトポシドによる化学療法を受けています。現在、2クール目まで投与を終えました。4クール目まで終えた後の治療法は、どのようなものが考えられるのか、教えてください。

さらに化学療法が続くことはあるのでしょうか?小細胞肺がんでも、免疫チェックポイント阻害薬の投与なども考えられるのでしょうか?

(本人、男性)

回答:小細胞肺がんに対する再発治療は、一次治療から再発までの期間により異なる

日本肺癌学会の「肺癌診療ガイドライン2021年版」によると、小細胞肺がんの治療に関するポイントは次の通りです。

進展型小細胞肺がんの初回薬物治療
進展型小細胞肺がんで全身状態が0~2、70歳以下の患者さんの一次治療は以下の通りです。...


・「シスプラチン+イリノテカン」併用療法が推奨されています
・間質性肺炎がある患者さんに対しては、「シスプラチン+イリノテカン」併用療法は禁忌とされています
・間質性肺炎を合併している患者さんに対しては、「シスプラチン+エトポシド」併用療法が推奨されています
・進展型小細胞肺がんで全身状態が0~1の患者さんの一次治療として、プラチナ製剤併用療法にPD-L1阻害薬を併用した治療法が推奨されています

進展型小細胞肺がんで全身状態が3の患者さんに対しては、「カルボプラチン+エトポシド」併用療法、あるいは「シスプラチン(分割投与)+エトポシド」併用療法を提案するとされています。全身状態が4の患者さんに対しては薬物療法は、行わないことを提案するとされています。

進展型小細胞肺がんに対する化学療法
シスプラチン+イリノテカン
シスプラチン+エトポシド
カルボプラチン+エトポシド
シスプラチン+エトポシド(シスプラチン分割)

免疫チェックポイント阻害薬併用療法
シスプラチン+エトポシド+アテゾリズマブ
カルボプラチン+エトポシド+デュルバルマブ
シスプラチン+エトポシド+デュルバルマブ

再発治療に関して
・小細胞肺がんに対する再発治療は、一次治療から再発までの期間により異なります
・肺癌診療ガイドラインでは、再発までの期間を60~90日以上とそれ以外としています
・60~90日以上の再発に対する治療法は、「シスプラチン+エトポシド+イリノテカン」併用療法、もしくはアムルビシン単剤療法が推奨されています
・再発までの期間が60~90日以外の場合は、アムルビシン単剤療法が推奨されています

全身状態(PS)に関して
・PS 0:全く問題なく活動できる 発病前と同じ日常生活が制限なく行える
・PS 1:肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる 例:軽い家事、事務作業
・PS 2:歩行可能で自分の身の回りのことはすべて可能だが作業はできない 日中の50%以上はベッド外で過ごす
・PS 3:限られた自分の身の回りのことしかできない 日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす
・PS 4:全く動けない 自分の身の回りのことは全くできない 完全にベッドか椅子で過ごす

参考サイト:肺癌診療ガイドライン2021年版 Ⅲ小細胞肺癌
https://www.haigan.gr.jp/guideline/2021/1/3/210103000000.html

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