相談:膵臓がんで「治療法がない」、新たな遺伝子検査を受ける意味があるのか?

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1年前の9月に膵臓がんが見つかり、手術はできず、抗がん剤治療を受けました。10月からアブラキサンとゲムシタビンの投与を受けましたが、今年の5月に8クールを終えたところで「効いていない」と言われ、抗がん剤を変更することになりました。「FOLFIRINOX」「オニバイド+5FU」「S-1(エスワン)」の3つの選択肢があり、FOLFIRINOXで頑張ろうと思っていましたが、体調が優れず、体に負担が少ないS-1になりました。しかし、2クール目に入ったところで体調が優れず休止になりました。

CT検査で、膵尾部、多発性肝転移、腹膜播種が増大していることがわかり、結果、治療方法がなくなりましたと言われました。遺伝子検査も受けましたが、効果が期待できる治療薬は無かったと言われました。

新たに遺伝子検査が保険適用になったので、もう一度検査してみますかと言われました。ですが、「適合するものが見つかったとしても今の病院では治療ができない、他の病院に行ってもらうことになるが、体調を見るとあまり勧められない」と言われています。何か、できることはないですか。

(本人、-)

回答:遺伝子検査で適合した治療を受ける可能性を考え、治療ができる病院でセカンドオピニオンという選択

日本膵臓学会の「膵癌診療ガイドライン2019」によると、膵臓がんの治療に関するポイントは次の通りです。2021年8月に保険適用された遺伝子検査「FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイル」に関するポイントもご案内いたします。...


切除不能の膵臓がんに対する化学療法
・切除不能の膵臓がんに対する一次化学療法は、「ゲムシタビン単独療法」「S-1単独療法」「FOLFIRINOX療法」「ゲムシタビン+ナブパクリタキセル併用療法」から選択されます
・二次化学療法は、一次治療でゲムシタビン関連による治療を行った場合は、フルオロウラシル関連による治療が選択されます
・一次治療でフルオロウラシル関連による治療を行った場合は、ゲムシタビン関連による治療が選択されます
・MSI-Highが認められる場合は、ペムブロリズマブが選択されることもあります

遺伝子検査
・2021年8月に「FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイル」が保険適用されました
・「FoundationOne Liquid CDx がんゲノムプロファイル」は、固形がんに対する血液検査で複数の遺伝子異常を調べることができます
・膵臓がんを含む固形がんに対する遺伝子異常は、「NTRK1/2/3融合遺伝子」を検出することができます
・「NTRK1/2/3融合遺伝子」に関連した薬剤には、エヌトレクチニブがあります
・エヌトレクチニブは、「NTRK1/2/3融合遺伝子」を標的とした分子標的薬です

遺伝子検査で適合する薬剤が見つかった場合のことを考え、その薬剤による治療が行われている病院でセカンドピニオンを受けるという選択肢もあります。

参考サイト:膵癌診療ガイドライン2019年版
http://www.suizou.org/pdf/pancreatic_cancer_cpg-2019.pdf

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